外伝〜精霊の姫君と闇の姫君の契約〜
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は高貴な雰囲気を纏わせて、プリネ達にお礼を言った。
「私はプリネ。プリネ・マーシルンと申します。この子はツーヤ。竜の子供です。」
「……初めまして。」
ツーヤは妖精であるフィニリィを興味深そうな目で見つつ、お辞儀をした。
「……マーシルンですって?どうして闇夜の眷属の皇族がこんなところにいるのよ?」
プリネのフルネームを聞いたフィニリィは驚いた後、尋ねた。
「実は………」
そしてプリネはフィニリィに事情を説明した。
「フーン……ウィルみたいな奇特な人間がこっちの世界にもいるのですね……」
「あの……今、ウィルとおっしゃいましたが、もしかしてウィルフレド・ディオンという方の事ですか?」
「ええ。あら、貴女もウィルと知り合いなの?」
「いえ、姉が以前ユイドラに滞在した事があって、その時お世話になったのがウィルフレド様だったので、その時の事を話してくれたんです。貴女はウィルフレド様の仲間なのですか?」
「……まあそんなところですわ。」
「それにしてもわざわざユイドラからどうしてここに?」
プリネはユイドラに住んでるであろうフィニリィがどうして異世界にいるかわからず、尋ねた。
「……最近ユイドラのユマ湖という場所に変なひずみを感じたましたの。精霊王女である私がそれを見に行ったのですが、そのひずみは異界に繋がっている事がわかりました。それで私はユイドラに住む人間や生物達がそれに入らないように、ひずみに入ってそのひずみが出ている元であるこの世界から封印しましたの。それとユマ湖に住む水精や土精達から湖を守っていた幻獣がひずみが出来た際、その中に入ってしまったと聞きましてね……探す義理はないのですが、元の世界に帰るついでにその幻獣を探して世界中を廻っていたのですわ。」
「なるほど……それで探し人は見つかったのですか?」
「いいえ。ま、精霊である私と違って異世界でも平気でいられる幻獣ですから、どこかで無事でいるでしょう。それに巨大な体をしていますからこちらで誰かに見つかれば噂になりますわ。その内見つかるでしょう。」
「そうですか……それで貴女はこれからどうするのですか?よければ、私が元の世界に帰れるよう手配をしますが。」
「そうですわね……」
プリネの提案にフィニリィはその場で考えた後、以外な事を申し出た。
「貴女、私と契約をする気はない?」
「え……それはありがたいのですが、いいのですか?」
フィニリィの申し出に驚いたプリネは再度確認した。
「ええ。助けて貰った恩を返さずに去るのは精霊の中でも王族種であるこの私の誇りが許しませんわ。それにユイドラに戻った所でする事もなく、無駄な時間を過ごし
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