第69話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ロシーさん。エルモの旅館に泊まっているお客さんって、あなたですか?」
エステルとドロシーの会話に苦笑したヨシュアはドロシーに確認した。
「そうだけど……。あれ〜、なんで知ってるの?」
首を傾げているドロシーにエステル達はエルモの旅館の女将に宿泊客の保護を依頼されたことを説明した。
「あ、そうなんだ〜。それは大変だったねぇ。」
「な〜に他人事みたいに言ってんのよ。で、こんな街道の外れでいったい何をしていたわけ?」
呑気に答えるドロシーに呆れたエステルは何故一人で街道の外れにいたかを尋ねた。
「ちっちっち……。そんなことも分からないの〜?くすくす、エステルちゃんもまだまだ洞察力が足りないなぁ。」
「あ、あんですって〜!?」
ドロシーにからかわれたエステルは怒って声を上げた。
「正解は、今度の特集に使えそうな写真のネタを捜してた、でした〜。あ、ちなみにナイアル先輩にやれって言われた宿題なんだけどね。」
「なるほど、仕事だったんですか。」
「だからって、こんな場所でネタ探しをしなくても……。ああもう、なんか戦い以外で激しく疲れたような気がする……」
ドロシーの答えにヨシュアは納得し、エステルは脱力した。
「大丈夫〜、エステルちゃん?痛いの痛いの、とんでけー。」
「疲れさせた張本人がなにを抜かしとるかああっ!」
(エステルにここまで突っ込まれる人も珍しいな……)
「ママ、怖い……」
脱力させた張本人であるドロシーの言葉にエステルは怒り、その様子を見たミントは怖がった。
「あ!ごめんね、ミント。怖がらせちゃって……」
ミントの様子に気付いたエステルは慌てて、怖がっているミントをあやすようにミントを抱き上げて笑顔で頭を撫でた。
「えへへ………大好きだよ、ママ!」
エステルに抱きあげられ、撫でられて機嫌がよくなったミントは笑顔で言った。
「あ〜もう!本当にミントったら、可愛いくて癒されるわ〜!」
「えへへ、くすぐったいよ〜ママ。」
ミントの笑顔に癒されたエステルはミントの頬と自分の頬をスリスリした。
「ねえ、エステル。とりあえずエルモに戻らない?そろそろポンプ修理も終わっているかもしれないし。」
一通りの出来事を見守ったヨシュアが声をかけた。
「そうね。そういうわけで……ドロシーも一緒に戻るわよ。」
ヨシュアの言葉に頷いたエステルはミントを降ろして、ドロシーに言った。
「え〜、まだ写真撮りたいのに〜。」
「戻・る・わ・よ。」
「エステルちゃん、コワイ……」
エステルの言葉に渋ったドロシーだったが、迫力のあるエステルの笑顔に気圧され
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ