第61話
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おかしくないわね。」
「何?”星杯騎士団”の任務にだと?しかもそのハーモニカを使い慣れた様子で”星の在り処”を演奏しただと………?……………(カリンが生前誰かにハーモニカを貸した事は一度もなかったはずだ……”ステラ・プレイス”…………――――!?……………まさかな。)…………………………フッ。興味深い話を聞かせてもらった。………念の為にもう一度言っておくが、逃げようなど考えぬ事だ。」
エステルが自分で勝手に納得している中ステラが仮面を付けている理由やカリンのハーモニカを使い慣れた様子で使っていた事に眉を顰めて考え込んでいたレーヴェはステラの名前に秘められている”ある意味”に気づいてステラがある人物である事を推測して驚いたが、すぐに気を取り直してエステルに忠告をして部屋から出て行った。
「………………………………。逃げようなどと考えるな、か。そう言われたらかえってやってみたくなるのが人情よね。幸い、教授達は出かけちゃったみたいだし……。よし……そうと決まれば!」
レーヴェが出て行った後、エステルは部屋の隅々を確認し
「………………………………。タイミングが命だけど、それさえ見極められれば……。油断させるために2時間ほど大人しくして……。……うん!試してみる価値はありそうね。ヨシュア……みんな、待ってて!こんな所、絶対に脱出してやるわ!」
やがて決意の表情で外の景色を見つめた。
そしてエステルは脱出する油断を作る為、しばらくの間、部屋に待機し始めた。
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