第61話
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てもな。」
「そんな……」
レーヴェの答えを知り、エステルは悲しそうな表情をしたその時、グロリアスのどこかが開いた音がした。
「あ……」
すると赤い飛行艇が5隻、どこかに飛んでいった。
「あれって……」
「教授と他の連中だ。計画の第三段階がいよいよ実行に移される。」
「だ、第三段階って……」
「フッ……お前がそれを知る必要はない。事が成ったら、父親の元に返してやることもできるだろう。それまではせいぜいここで大人しくしているがいい。」
そしてレーヴェは部屋を出て行こうとしたが
「ちょ、ちょっと!?」
「言っておくが……逃げようなどと考えるなよ。地上8000アージュの高みだ。どこにも逃げ場などないぞ。」
呼び止めたエステルに答えたレーヴェは出て行こうとしたが
「待ちなさい!まだ、言い足りない事があるわ!」
「………なんだ?」
エステルの言葉を聞いたレーヴェは振り返ってエステルを見つめた。
「『ハーメルの惨劇』を話す代わりにあたしにハーモニカやあんたの昔の事を教えてくれた人の事を話すって言っていたでしょう?あんたはあたしの”依頼”に応じてくれたんだから、それに対する”報酬”を渡さないとフェアじゃないじゃない。」
「フッ、敵である俺相手にわざわざ口約束を守ろうとするとは律儀な奴だ。―――それで?俺とヨシュアしか知らない情報をお前に教えた人物とやらは何者だ。」
敵である自分に対しても約束事をちゃんと守ろうとするエステルを呆れ半分で感心していたレーヴェは気を取り直し、目を細めてエステルを見つめて問いかけた。
「―――ステラ・プレイス。幼馴染であるあんたを探す為に、イオンさん達と一緒に行動をしているシスターよ。その人からあんたやヨシュア、それとカリンさんの事も教えてもらったわ。」
「………………何?………………………ちなみにそのステラとやらのシスターの特徴は何だ。」
エステルの話を聞き、自分の記憶にはない人物が自分達の過去を詳しく知っている事に加えて自分の幼馴染である事を名乗っている事に眉を顰めたレーヴェは謎の人物であるステラの正体を知る為にエステルに訊ねた。
「特徴と言っても仮面を付けて、決して素顔を顕わにしない事かしら?何でも”星杯騎士団”の任務に支障が出るから、仮面を付けているらしいけど。あ、後ヨシュアのお姉さんのハーモニカでヨシュアやヨシュアのお姉さんと同じ”星の在り処”を演奏してくれたわ。ヨシュアみたいに昔から使い慣れた様子で演奏していたのはちょっと不思議に思ったけど……よく考えてみたらステラさんはあんた達の幼馴染なんだから、カリンさんがまだ生きていた頃にカリンさんに借りて演奏していても
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