第58話
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てエステルは何を思ったか、ヨシュアから渡された夕陽に照らされ、黄金に輝いているハーモニカを荷物から取り出した。
「空も水も夕焼けもあの時と同じなのに……。みんなと一緒にいてすごく楽しいのに……。やっぱり……全然違うよね。」
ハーモニカを見ながらエステルは溜息を吐いた。
「あーあ、ダメだな……。自分のペースで追いかけるってせっかく答えを出したのに……。これじゃあ、ヨシュアにも笑われちゃうよね。また、練習してみようかな?」
そしてエステルはハーモニカで”星の在り処”を吹き始めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪
エステルが吹いたハーモニカは間違いはなく、正しい曲だった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪
そしてエステルは”星の在り処”を吹き終えた。
「できた…………」
今まで何度練習しても吹けなかった曲を吹き終えた事にエステルは驚いた。
「―――懐かしい曲ですね。」
その時ステラがエステルに近づいてきた。
「ステラさん……」
「今の曲は”星の在り処”、ですよね?リベール人のエステルさんがどうしてエレボニアで昔流行っていたその曲を知っているのですか?」
「えっと、ヨシュアがいつもこのハーモニカで吹いていた曲なんだ。」
「そうだったんですか…………」
エステルの答えを聞いたステラは黙り込んだ。
「えっと……シェラ姉達から聞いたけどステラさんって、”剣帝”―――レーヴェの幼馴染なんだよね?」
「ええ、それがどうかしましたか?」
「その……ずっと聞きたいと思っていたんだけど……ステラさんもヨシュアの事を知っているの?」
「………どうしてそう思われたのですか?」
「うん……ヨシュアはロランス少尉―――レーヴェのことを気にしてた。顔は分からないのに誰だか知っているみたいで……。それでいて正体を知ろうと必死になっていた気がする。」
「なるほど……………記憶を失っていてもあの子は頭の片隅でレーヴェの事を覚えていたのですね。」
エステルの話を聞いたステラは静かな様子で答えた。
「!!やっぱりヨシュアの事を知っているの!?」
「ええ……とは言っても、あの子が”結社”に入る前の頃しか知りませんが……」
「それでもいいわ。あたしはヨシュアの辿ってきた軌跡をどうしても知っておきたい。その気持ちは本当だから。」
「……わかりました。――――当時ヨシュアは遊撃士を目指して剣の練習をするレーヴェをヨシュアの姉と共に見守っていました。」
「へっ!?ゆ、遊撃士!?レーヴェが!?しかも”姉”って……ヨシュアにお姉さんがいたの!?」
ステラの口から
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