第58話
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ですって〜!?」
レンの余計な一言を聞くとレンを睨んだ。
「ふふ、小さい頃からのこの子の趣味だからね。そういえば……ケビンさんも好調だったわね。」
「あ、うん。けっこう好きみたい。ロッド捌きとかもなかなか堂に入ってたし。もう少し腕を磨けばあたしの良いライバルになるかもしれないわね♪」
(フフ……釣り好きの所は相変わらずのようね……よくリースにせがまれて、魚を釣った後焼いて食べている所をシスターに見つかって怒られていたあの頃が懐かしいわね……)
シェラザードの言葉を聞いたエステルはレンを睨むのを中断した後嬉しそうな表情で答え、アーシアは懐かしそうな表情をしていた。
「それにしても……気付けば、もうすっかり夕方ね。」
「あ……」
アーシアの言葉を聞いてふとヨシュアと共に湖の宿で過ごした日を思い出したエステルは夕陽に照らされた窓を見つめた。
「エステル?」
「お姉ちゃん、どうしたの?」
エステルの様子にレンとティータは首を傾げ
「あ、うん……。あたし……ちょっと外で散歩してくるね。夕食までには戻るから。」
二人に話かけられて我に返ったエステルは椅子から立ち上がった。
「そっか……。遅くなったら、あんたの分は山分けにさせてもらうわよ?」
「あはは、分かってますって。それじゃあ、また後でね。」
そしてエステルは部屋を出ていった。
「あ……。シェラさん、あの……」
「大丈夫よ、ティータちゃん。できれば今はそっとしておいてあげて。」
「もしかしてヨシュア、ですか?」
「アリエッタさん。」
ティータが遠慮気味に尋ねた事にシェラザードは頷き、アリエッタがふと呟いた疑問を聞いたアーシアは静かな表情でアリエッタを見つめ
「あ……」
「……………」
「失言、でした。」
クローゼは不安そうな表情をし、レンは目を伏せて黙り込み、アリエッタは静かな表情で呟き
「?もしかしてエステルは以前、ヨシュアとここで過ごした事があるの?」
「ええ。そういえば、あの時も……こんな風に夕日が綺麗だったわね。」
ソフィの疑問に頷いたシェラザードは思い出すかのように呟き
「……………私も少し散歩してきます。」
ステラは椅子から立ち上がってエステルを追うように部屋を出て行った。
〜桟橋〜
「は〜……ほんと綺麗な夕焼けね〜。あの時と同じだわ……」
桟橋まで来たエステルはかつて空賊事件の時に泊まりに来て、その時の情景――夕方に同じ場所でハーモニカで”星の在り処”を吹くヨシュアを思い浮かべた。
「………………………………」
そし
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