外伝〜リオン・マグナスの新たなる始まり〜
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勿論、それに連動して私達の記憶も消える。今回の旅のことや、お互いの事も忘れる。つまり……はじめから出会わなかった事になるのよ、私達は。
全てはあるがままの姿に戻るってわけか……
それでも……それでも、絆は消えない。消えるなんてこと、みんなと一緒に旅して結ばれたこの絆が消えるなんて事、絶対にない……オレは、そう信じる!
「………………ぁ……………………」
(坊ちゃん…………)
そしてエステルのある言葉からフォルトゥナを滅ぼした事で起こった歴史の修正によって自分達が消える直前に叫んだカイル・デュナミスとエステルが重なったように見えたジューダスは微かな呆けた声を出して顔を俯かせて黙り込み、ジューダスの様子をシャルティエは静かに見守っていた。
「エステルさん……――――皆さん、申し訳ありませんが今だけエミ―――いえ、リオン様と二人きりにさせて頂けないでしょうか?どうしてもリオン様に伝えたい事がありますので……」
その時マリアンは決意の表情で申し出
「マリアン……?」
決意の表情で申し出たマリアンの行動の意味が理解できなかったジューダスは顔を上げてマリアンを見つめた。
「……わかったわ。みんな、そう言う訳だから……」
「うむ、邪魔者である儂らは退散せんとな。」
「ハハ、まさかあれ程の固い決意をしていたのに、すぐに説得して思い留まらせるとはさすが旦那の娘だな。」
そしてエステル達は次々とギルドから外へと出始め
「フフ、頑張りなさいね、マリアン。」
最後にギルドから出ようとしたメイベル市長はマリアンにウインクをした後外に出た。
「マリアン、一体何を……?」
全員が出て行き、マリアンと二人きりになったジューダスは戸惑いの表情でマリアンを見つめた。
「例え……例えジルクリスト家のメイド長でなくなっても、貴方の傍にいさせてください、リオン様―――いえ、リオン。」
「なっ、一体何故……」
マリアンの意志を知ったジューダスが狼狽えたその時
「ん………」
マリアンはジューダスの唇に自分の唇を押し付け
「!!!!!!!!!!?????」
(ええっ!?)
マリアンに口付けをされたジューダスは混乱した後石化したかのように固まり、その様子を見ていたシャルティエは驚いた。
「貴方を失った事でようやく私は自分の気持ちに気づいたの…………一人の女性として貴方を愛している事に。」
「マリアン…………」
「……スタンさん達の為に再び戦いに身を投じる貴方を止めるつもりはないわ。でも……戦いに疲れた貴方が帰って来る家に待って……そして帰って来た
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