外伝〜リオン・マグナスの新たなる始まり〜
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されると眉を顰めて、エステルに答えを促した。
「あんたはマリアンさんの為にスタンさんを裏切った事で、あんたはその人との縁が切れたと思っているでしょうけど、あんたの話だとそのスタンさんは自分達を裏切った事を一切責めずにあんたの事を”友達”と呼んで手を差し出したのでしょう?縁が切れていない何よりの証拠じゃない。」
このバカ野郎!何でそんなに頑固なんだよ!おまえ、間違ってるよ……!なあリオン!おまえ間違ってるよ!
黙れ……これは僕が自分一人で決めた事だ……
だからその自分ひとりってのが間違いだって言ってんだよ!どうしてそれがわからないんだ!?
スタン、危ないわ!
スタンさん!
来るな……
どうして何も相談してくれなかった!どうして一人でやろうとした!俺達、仲間だろ!友達だろ!どうして、どうして黙ってたんだ!
だから来るなと……
一人で抱えて!一人で苦しんで!何でお前だけ、辛い思いするんだよ!何でお前だけ、傷だらけになるんだよ!友達ってのは、苦しい時に助け合うもんなんだぞ……!どうしてそれがわからないんだよ!
……この期に及んで、おまえはまだ、僕の事を友達と呼ぶのか。
当たり前だろ!……なあリオン、今からでも遅くない。俺達と一緒に行こう。
何だと……
俺達ですべてを取り戻すんだ。神の眼も、そのマリアンって人も!
…………………お前という奴は……つくづく呆れ果てた奴だ……
リオン!わかってくれたんだな!
スタン……僕は……
まずは仲直りの握手だ、ほら!
「!!」
(あ……)
エステルの指摘によってかつてマリアンの為にスタン・エルロンを始めとした仲間達を裏切り、スタン達に敗北した後裏切った自分に対して未だ”友”と呼んで手を差し伸べて来たスタンを想い出したジューダスが目を見開いている中、ジューダスと同じようにかつての出来事を想い出したシャルティエは呆けた声を出し
「しかもその後その人の息子と出会って、一緒に旅をしてその時は最後まで付き合えたんでしょう?それもスタンさんと結んだ”絆”のお陰で、一度結んだ”絆”が無くならない事が証明されているじゃない!」
時空間のゆがみがはげしくなってる……歴史の、修復作用ね。
……?どういう事なんだい!?
神が消滅した事によって時の流れに関する、あらゆる干渉が排除されつつあるんだ。エルレインが行った神の降臨もバルバトスが企んだ英雄の殺害も。……そして僕達が今までしてきたこともすべてが、なかったことになる。
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