外伝〜リオン・マグナスの新たなる始まり〜
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に背を向けてマリアンに別れの言葉を告げ、それを見たエステルはヨシュアが自分から去って行った時の出来事を瞬時に思い出し
「ま……待っ………」
自分から去ろうとするジューダスを呼び止めようとしたマリアンだったが、自分とジューダスが一緒にいる事でジューダスがかつてのようにまた自分の為に死ぬかもしれないと思い、制止の言葉が出て来なかった。するとその時
「ダメ――――――ッ!」
エステルが慌てた様子でギルドの出入り口まで走り、両手を広げてジューダスの進む道を遮った。
「エ、エステル!?貴女、何をやっているの!?」
「うふふ、さすがエステル♪まさかこの絶妙なタイミングであの黒髪のお兄さんを見送るようになっていた空気を粉々に壊す行動に出るとはレンも予想できなかったわ♪」
「感心している場合じゃないでしょう……」
エステルの突然の行動にアーシアは驚き、からかいの表情になっているレンにシェラザードは疲れた表情で指摘した。
「……何の真似だ?どけ。」
エステルに行く道を遮られたジューダスはエステルを睨み
「ハア……ヨシュアといい、あんたといい、何であたしの周りの黒髪の男って人の気持ちを考えずにあたし達の前から姿を消そうとしているのかしら?―――あんたねえ!あんたの事でずっと苦しんで来たマリアンさんの気持ちも考えずに、何であんたにとってかけがえのない存在のマリアンさんとの縁を切ろうとしているのよ!?」
「エステルさん………」
溜息を吐いてジト目で呟いた後ジューダスを睨んで自分の為にジューダスを怒るエステルをマリアンは驚きの表情で見つめていた。
「貴様、さっきの僕の話を本当に聞いていたのか?僕の事で苦しみ続けたマリアンの為に僕はマリアンとの縁を切ったのだぞ?」
「それがダメだって言っているの!あんたがやろうとしている事はヨシュアの時と同じ自分一人で勝手に決めたエゴをマリアンさんに押し付けようとしているだけよ!」
「エステルさん……」
「お姉ちゃん……」
「「…………」」
自分とヨシュアの事を重ねているエステルをクローゼとティータは辛そうな表情で見つめ、ルークとレンは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「エゴだと……!?部外者の貴様に何がわかる!?」
「わかる訳ないでしょう!?そう言うあんたこそ、何でわからないのよ!?あんたにとって大切な友達のスタンさんやその人の息子のカイルって人や二人の仲間達とそれぞれ旅をしたのに、一度結んだ”絆”は無くならない事が何でわからないのよ!?」
「何……?――――どういう意味だ。」
エステルと互いに睨みあっていたジューダスだったが自分にとって大切な友や仲間を引き合いに出
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