第67話
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あ、ママ。ミントも手伝うね。」
話を聞かず一方的に指示をする博士と言い合いをしても無駄とわかり、溜息をついてミントと共に部屋を出た。
「ほれ、そこの赤髪!」
「なんでしょうか?」
「コーヒーと共に摘まめる菓子を作って来てくれい!とびっきり甘いやつを頼むぞ。」
「は、はあ………」
「ご主人様、お手伝いします。」
プリネは戸惑いながらツーヤと共に部屋を出た。
「後、そこの変な帽子のと銀髪!」
「………嫌な予感。」
「へ、変な帽子じゃと!?これは余が気にいっている帽子なのじゃぞ!?」
「ごちゃごちゃ言わずにここに書いた物を道具屋から調達してこんか!他の者達は動き回っているのにお前達だけサボるつもりか?」
怒っているリフィアを気にせず、博士はメモをリフィアに渡した。
「ぐぬ……妹が働いて、妹の手本となる余達が高みの見物する訳にもいかぬか……全く何故余が人の使い等を……ブツブツ。」
「はあ………こんな事ならギルドでお留守番しとけばよかった………」
痛い所を突かれたリフィアとエヴリーヌは文句を言いながら部屋を出た。そしてティータが作業を終えた。
「……うん、ばっちり♪おじいちゃん。こっちの設定は終わったよ。」
「おお、さすが早いな」
「あれ……。そういえば……エステルさん達は?」
「誰じゃ、それ?………………………………」
ティータの言葉に博士は首を傾げた。
「そういえば、見覚えのない若い助手どもがいたが……。はて、マードックのやつがよこした新人かのう?」
「お、おじいちゃあん……」
無関係のエステル達を手伝わせている事にティータは溜息をついた。
こうして、エステル達は成り行きで実験を手伝うことになり、実験が終わった頃にはすっかり夕方になっていた。
そして実験が終わり全員がリビングの椅子に座り改めての紹介をした。
「わはは、すまんすまん。すっかりお前さんたちを中央工房の新人かと思ってな。ついコキ使ってしまった。」
ラッセル博士は人違いをしたことを豪快に笑っていた。
「ったく、笑いごとじゃないわよ。コーヒーだけじゃなくさんざん手伝いをさせてさ〜。それにリフィア達まで手伝わせるなんて思わなかったわよ……」
「全くだ。世界広しと言えど、余達をこき使ったのは博士だけじゃぞ?」
呆れているエステルの言葉に頷くようにリフィアは呆れて言った。
「まあまあ、貴重な体験をさせてもらったと思えばいいじゃない。新型オーブメントの起動実験なんて滅多にあるもんじゃないんだし。」
「そうですよ、お姉様。新たな技術の実験に立ち会える事なんてあ
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