第66話
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ブメント技術のおかげでリベールは技術先進国となった。いわば、リベールにおける導力革命の父といえるだろう。」
「ほええ……。そんなすごい人がいるんだ。父さんってば、つくづく意外な人脈を持ってるわねぇ。」
ラッセル博士の事を知ったエステルはカシウスの人脈に驚いた。
「しかし、そのオーブメントを博士に任せるのは心配だな。どんな事になってしまうのやら……」
「へ?」
「なんと言うか……良くも悪くも天才肌の人でね。一度、研究心に火がつくと色々なことを起こしてくれるんだ。そうだ……初めて導力飛行船を開発したときも……。…………ふう…………」
ラッセル博士の事を説明し終えたマードックは思い出したくもない事を思い出し、遠い目をした。
(な、なんか遠い目をしてる……)
(色々とあったみたいだね……)
(嫌な予感……リフィアみたいな人じゃないといいけど。)
(エヴリーヌ、それはどういう意味だ?)
(お、お姉様。抑えて下さい。)
マードックの様子を見てエステルやヨシュアは苦笑し、エヴリーヌの呟きが聞こえたリフィアはエヴリーヌを睨んでいる所をプリネが諌めた。
「……コホン、これは失礼。まあ、確かに博士ならそのオーブメントの正体を必ずや突き止めてくれるだろう。紹介するから相談してみるといい」
「ありがと、工房長さん!」
「どちらに行けば博士にお会いできますか?」
「そうだな……。ちょっと待ってくれたまえ。」
椅子に座っていたマードックは立ち上がり、部屋に備え付けてある通信機を操作した。
「もしもし……。おお、ちょうど良かった。実は君のことを捜していてね。すまないが、こちらに来てもらえないかな?うん、うん、待っているよ。」
誰かを呼んだ風に聞こえたエステルはマードックに呼んだ人物の事を尋ねた。
「ひょっとして、そのラッセル博士を呼んだの?」
「いやいや、とんでもない。実はラッセル博士は町に個人工房を持っていてね。最新式の設備が揃っているから普段はそちらで研究してるんだ。」
「へ〜。さすが天才博士って感じね。……あれ、それじゃあ今、呼んだのは?」
「うん、そのラッセル博士のお孫さんがここで働いているんだ。その子に君たちのことを案内してもらおうと思ってね。」
「その”子”?」
マードックの言葉にエステルが首を傾げた時、見覚えのある作業着を着た女の子が部屋に入って来た。
「えっと、失礼します。」
「あっ?」
「君は……」
「ティータちゃん!」
「どうしてここに?」
女の子――ティータが入って来た事にエステルやヨシュアは驚き、ミントは笑顔になり、ツー
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ