第65話
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……」、
エヴリーヌは腰のベルトにつけていたオーブメントを手にとって不思議そうな顔で呟いた。その様子を見たリフィアは溜息をついた後、尋ねた。
「やれやれ……リウイがお主にそれを渡した時、説明しなかったか?」
「エヴリーヌ、難しいお話は嫌いだから聞き流していたもん。」
「お、お姉様……せめて自分が身につけている物の効果ぐらいはわかっておいて下さい……」
「あはは……そうだキリカさん、聞きたいことがあるんだけど……」
リフィア達の会話に苦笑したエステルはキリカに尋ねたが
「カシウスさんのことね。」
「ひえっ!?」
「それもジャンさんからお聞きになったんですか?」
エステルの疑問を先読みしたかのように答えたキリカにエステルやヨシュアは驚いた。
「一通りのことはね。残念だけど、カシウスさんはツァイス地方には居ないわね。少なくとも、ここ数ヶ月はこの支部を訪れていない。」
「は〜っ、そっかあ……」
「残りは王都か、それとも……」
カシウスの手掛かりが相変わらず掴めない事にエステルとヨシュアは溜息をついた。
「ねえねえ、ママ。」
「どうしたの、ミント?」
「ママのパパとママってどんな人?」
「へ?父さんとお母さん?………ん〜とね。お母さんは美人で凄っごく優しい人なんだけど、父さんはどこをほっつき歩いているかわからない不良中年よ!全くあの不良中年は今頃、何をしているんだか。」
ミントに両親の事を聞かれたエステルは心配する家族に何も連絡してこないカシウスに弱冠怒りを感じつつ説明した。
「ミントちゃん、どうしてエステルさんのお母さん達が気になったの?」
ツーヤはミントが何故エステルの両親の事を聞いたかわからず、尋ねた。
「だって、ミントにとってはお祖父ちゃんとお祖母ちゃんだもん。どんな人達が凄く気になるもん。」
「父さんとお母さんがと、年寄り扱い………もしお母さん達が聞いたらどういう反応をするんだろう……?」
「ハハ……父さんは案外喜ぶかもしれないよ。母さんは……ちょっとわからないや。まあ、可愛がるとは思うけど孫娘として扱うか、娘として扱うかはわからないな……」
「うう……ミントとお母さんを会わした時、何を言われるか聞くのがなんだか怖くなって来たわ……」
ミントの発言にエステルは驚いた後、レナがどういう反応をするかわからず怖くなり、ヨシュアは苦笑した。
「それとあなた達に渡す物があるわ。これを持っていきなさい。」
エステル達の会話が終わるのを見計らったキリカが手紙を渡した。
「え、これって……」
「中央工房の責任者であるマードック工房長への紹介
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