暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第63話
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
そうな表情で答えに詰まったその時

「ああ、それじゃあさっきの子か。帝都にある”聖アストライア”の制服を着た黒髪の子だろ?」

「ええ、多分それです!どこで見かけましたか!?」

クロウの答えを聞き、血相を変えて尋ねた。



「さっき、学院裏手の道で白服と話してるのを見かけたぞ。ほら、あの偉そうな1年……パトリックの坊ちゃんだったか。」

「あいつと……!?」

先月のパトリックの自分達に対する暴言を思い出したリィンが厳しい表情をしたその時

「―――今の話、詳しく聞かせて頂きませんか?」

なんと私服姿のエリゼが2人に近づいてきた。



「エ、エリゼ!?」

「おおっ!?ど、どうなってんだぁ!?さっきは学院の裏手にいたのに………それに服もいつの間に着替えたんだ??」

エリゼの登場にリィンは驚き、クロウは戸惑い

「―――お初にお目にかかります。エリゼ・シュバルツァーと申します。恐らく貴方が見かけたのは私の双子の妹のエリスかと。―――それより兄様。一体何があったのですか?」

「……実は――――」

そしてリィンはエリゼに事情を説明し始めた。一方リィンがクロウと出会う少し前、エリスが涙を流しながら学院の裏手を歩いていた。



「……兄様のバカ…………いつもいつも……自分ばかり押し殺して……わたしのバカ…………いつも…………素直になれないで………」

立ち止まったエリスは肩を落として呟いたが見覚えのない周囲に気付いて不思議そうな表情をした。

「………………どこかしら…………ここ?」

「君は……?」

するとその時パトリックが話しかけてきた。



「帝都にある”聖アストライア女学院”の制服だったか……どうしてこんな所にいる?」

「す、すみません……ぐすっ……」

「いや、別にその責めている訳じゃないぞ?そうだ……せっかくだし名乗っておこう。―――僕の名前はパトリック。パトリック・ハイアームズだ。聞いた事くらいあるだろう?」

涙を流したエリスに慌てたパトリックは言い訳をした後自己紹介をした。



「ハイアームズ家の………お初にお目にかかります。メンフィル帝国に所属しているシュバルツァー男爵家の娘、エリス・シュバルツァーと申します。」

「エリスか………いい名前だな。ま、待て……!シュバルツァーと言うとリィン・シュバルツァーの妹か?というかよく見たら君はエリゼ・シュバルツァー……!」

エリスがリィンの妹であったパトリックは驚いた後エリスの顔を見て表情を引き攣らせた。



「?はい。リィンはわたくしの兄で、エリゼはわたくしの双子の姉ですが。」

「くっ………よりにもよっ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ