外伝〜幼き竜達の旅立ち〜
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か。別世界にいるんじゃ、無理かな……」
リフィアの答えにエステルは肩を落として溜息をついた。
「ふむ。旅が終われば、余がウィルにその剣を元通りにするよう、手配しておいてもいいぞ?」
「いいの?じゃあ、その時はお願いするわ。」
「うむ。(さて……ウィルへの依頼が増えたな……まあ、あ奴なら見事、素晴らしい剣へと鍛え上げてくれるだろう。そういえば旅に出る前にウィルへ書状で2人の得物である棒と双剣の作成を頼んだが、書状がそろそろ届いている頃だな……)」
そしてエステルは折れた剣を鞘に入れた時、鞘に彫ってある文字に気付いた。
「あれ?なんか文字が彫ってあるわね?えっと……?エ…R……ュ…S…ン……?う〜ん、いくつか削れてて読めないわ……」
「こちらの鞘にも文字が彫ってありますね……アルフ……?刀の名前でしょうか……?」
エステルとプリネは鞘に彫ってある文字を読んで、首を傾げた。
「エステル、プリネ。……名残惜しいとは思うけど、そろそろ行かないと。ツァイスへ行く準備や2人の装備を整えるためにルーアンである程度の時間が必要と思うし。」
「……そうね。じゃあ、ミント。行こうか。」
「うん。ツーヤちゃん。」
「うん。」
エステルに促されミントはツーヤといっしょにテレサと子供達の前に立ち、お辞儀をした。
「「今までお世話になりました、先生、みんな!10年間、私達を育ててくれてありがとうございました!!」」
「ミント……ツーヤ………」
ミントとツーヤの別れの挨拶にテレサは自分と死別した夫が建てた孤児院から子供達がとうとう巣立つ事を実感し、涙を流した後涙を拭った。
「フフ……お礼なんて私のほうが言いたいぐらいよ……ここはいつまでもあなた達の家です。だからいつでも帰って来たいと思った時に帰ってきなさい……その時はみんなといっしょに歓迎するわ。」
「「はい!」」
「元気でね、2人とも……」
テレサは最後にミントとツーヤを抱きしめた後、クラム達のところに戻った。そしてミントはエステルと、ツーヤはプリネと手を繋ぎ、テレサやクラム達に空いた片手を振って別れの言葉を言った。
「「みんな!元気でね!!」」
「ミント姉ちゃん、ツーヤ姉ちゃん!いつか、帰って来る時を待ってるから!それまでずっと先生達やここを守っているから!だから、絶対帰って来てよ!」
「いつまでも元気でいてね、お姉ちゃん達!!」
「「さようなら〜!!」」
こうして2人の竜の少女は今までお世話になったテレサや子供達に見送られて孤児院跡を背にエステル達と共に旅立った。
その後、学園に戻るクローゼにルーアンを出発する時間を伝えてルーアンでヨシ
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