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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第58話
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「高級別荘地を作る計画のために孤児院が邪魔だったと聞いています。これでもまだ、容疑を否認しますか?」



「しつこいぞ、君たちっ!確かに、ずいぶんと前から別荘地の開発は計画されている!だが、それはルーアン地方の今後を考えた事業の一環にすぎん!どうして犯罪に手を染めてまで性急に事を運ぶ必要があるのだ!?」

「そ、それは……」

ダルモアの叫びに答えられなかったエステルが困ったその時

「……莫大な借金をかかえているからでしょう?」

いきなりナイアルが広間に入って来た。

「ナ、ナイアル!?」

「どうしてここに……」

ナイアルの姿を見て、エステルとヨシュアは驚いた。

「いやな、そこの市長さんを取材しようと屋敷まで来たらお前たちが入っていくじゃねえか。こりゃ何かあるなと思ってお邪魔してみたらこの有様だ。いや〜。一部始終聞かせてもらったぜ♪」

ネタを見つけたかのようにナイアルは上機嫌で答えた。

「な、なんだね君は!?」

「あ、『リベール通信』の記者、ナイアル・バーンズといいます。実はですねぇ。最近のルーアン市の財政について調べさせてもらったんですが……。ダルモア市長、あなた……市の予算を使い込んでますなぁ?」

「……そ、それは……。別荘地造成の資金として……」

ナイアルの確認の言葉にダルモアは顔を青褪めさせた。

「そいつは通りませんぜ。まだ、工事は一切始まってない。ちょいと妙だと思ったんで飛行船公社まで足を伸ばしてあなたの動向を調べたんですよ。すると、あ〜ら驚き。1年ほど前に、共和国方面に度々いらっしゃてますねぇ?」

「……た、ただの観光だ……」

どんどん追い詰められている事に気付いたダルモアは無意識に両手の拳を握り、誤魔化したがナイアルはすぐに否定した。

「というのは表向きの理由。本当の理由は……あちらの相場に手を出して大火傷を負ったからでしょう?」

「!!!」

「えっと……相場ってなに?」

言葉の意味がわからないエステルは周囲に尋ねた。



「市場の価格差を利用してミラを稼ぐ売買取引です。ある品が安い時に買いこんで高くなったら売るような……」

「あ、なーるほど。それで、この市長さんはどれだけ損しちゃったわけ?」

クローゼの説明で理解したエステルはナイアルに尋ねた。

「共和国にいる記者仲間に調べてもらった限りでは……。およそ1億ミラってとこらしい。」

「い、い、1億ミラぁ〜!!」

「寄付金の100倍ですか……。確かに、犯罪に手を染めても不思議ではない金額ですね。」

ナイアルの答えにエステルは驚いて声を上げ、ヨシュアは驚いた後ダルモアが犯罪に手を染めた理由に納
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