暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第57話
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
がお兄ちゃんの探していた人なんでしょ?」

「………………………………」

エヴリーヌの疑問にリウイはしばらくの間考えるかのように腕を組み、目を閉じて黙った。そしてリウイに代わってかリフィアが答えた。

「当然、放置だろう?イリーナ様の魂はあのイリーナという少女に受け継がれているのだから、セリカやエクリアを狙っても意味がないのだからな。」

「………………まあな。イリーナが転生した以上、神殺しの力は必要ない上、依り代であるエクリアを狙っても意味がないからな。」

「……よろしいのでしょうか?エクリア様はその……リウイ様にとって仇になりますが………」

リウイの答えを聞き、ペテレーネは恐る恐る尋ねた。

「……奴を許せると言えば嘘になるが、今更その事を蒸し返しても仕方あるまい。あの時の奴は姫神だったのだからな…………それに自分を殺したエクリアに恨みごとも言わず逝ったイリーナがそんな事を望むとはとても思わん……最も、イリーナの魂が目覚めて元のイリーナになった所で連絡するつもりはないが。」

「……それでもお父様はセリカ様やエクリア様を狙わないのでしょう?私はそれを聞いて安心しました。」

「ほう……なぜだ?」

ティアの言葉が気になり、リウイは尋ねた。

「だって、血のつながった家族同士が争うなんて私には耐えられませんから……」

「ふふ、本当に優しい方ですね、ティアさんは。ティアさんを見ていると、時折ティナさんの事を思い出してしまうほど成長されましたね。」

「ありがとうございます、ペテレーネ様。」

ペテレーネの言葉にティアは微笑んで答えた。

「……エクリアの件はわかるとして、神殺しを狙わない事に安心しているのはなぜだ?奴は現神にとって忌まわしき敵であろう。」

「お父様……わかってておっしゃっているのですか?イーリュンの愛は無限。……例えその相手が神殺しであろうと変わりはありません。私はただ純粋に人と人が争わない事に安心しているのです。」

「フッ……そうか……」

ティアの答えにリウイは口元に笑みを浮かべて答えた。その時定期船の離陸の放送が響いた。



ボース方面行き定期飛行船、まもなく離陸します。ご利用の方はお急ぎください。



「………そろそろ時間か。プリネにはいい劇を見せてもらったと伝えておいてくれ。」

「うむ!」

「うん。お兄ちゃんが褒めてくれたって知ったら、きっとプリネも喜ぶしね。」

リウイの言葉にリフィアは力強く頷き、エヴリーヌはプリネの喜ぶ顔を予想して微笑んだ。

「さて……2人とも行くぞ。」

「はい。」

「わかりました、お父様。それではリフィアさん、エヴリーヌさん。怪我や病気
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ