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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第51話
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くようにリィンも片手を上げた。
「ふふっ……そうね。だとしたら、それはきっと士官学院に入ったからだと思う。Z組のみんなに、部活のみんな……本音で向き合える仲間と出会えたから私は強くなれた。だから――――ありがとう。心配してくれて……空を見上げろって言ってくれて。」
自分を心配してくれたリィンに様々な思いを持つアリサは頬を赤らめて微笑みながら見つめた。
「はは……どういたしまして。白状すると、追って来たのは委員長とプリネさんに促されたからでさ……そのあたりは申し訳ない。」
「ふふっ、だろうと思った。まあいいわ、そのあたりは今後の課題ということで。」
リィンが自分を追って来た理由が予想通りな事に苦笑したアリサは口元に笑みを浮かべてリィンを見つめ、二人はそれぞれ起き上がった。
「そういえば、私を強いって言ってくれたけど……貴方だって色々と頑張ってるじゃない?実習ではリーダーとしても引っ張っていってくれてるし。それにプリネの護衛もしているじゃない。」
「はは、自由行動日に似たような事をしてるからな。護衛の件だって、プリネさん自身が強いから守る時が見つからない上、肝心な所はレオン教官が守っているしな。―――でも、まだまださ。”自分”から逃げてるようじゃ。」
「え…………」
静かな表情で語ったリィンの言葉に訳がわからないアリサは呆けた。
「前に”自分を見つける”なんて格好つけた言葉を言ったけど……本当は、ただ逃げてるだけじゃないかって不安に駆られる時がある。家族からも――――自分自身からも。」
「…………………その、ご家族とあまり上手く行ってないの?」
「いや、血は繋がっていなくても両親とも俺を慈しんでくれている。エリゼの双子の妹のエリスとは最近すれ違いが多いけどまあ、仲は悪くはないと思う。全部……俺自身の問題なんだ。」
「リィン……………………」
重々しい様子を纏って答えたリィンの話を聞いたアリサは心配そうな表情で見つめた後考え込み、やがて口を開いた。
「―――でも、そういう風に言えるってことは……多分、前に進めるきっかけが掴めたってことでしょう?」
「!」
アリサの指摘に驚いたリィンは目を見開いた。
「ふふっ、もらった言葉をそっくりそのままお返しするわ。いつも、どれだけ恥ずかしい言葉を臆面もなく言ってるか…………少しは自覚するといいんじゃない?」
「はは……―――参った、一本取られたよ。そうだな、俺も少しずつ前に進んで行けるんだよな。学院に入って、Z組のみんなや同級生や先輩達と出会えて……―――こんな風にみんなと同じ時間を共に過ごすことで。」
ジト目のアリサに見つめられたリィンは苦笑した後今
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