第47話
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を二人の娘として大切にしてくれているわ。第一、血が繋がっているという理由だけで、どうして仲良くしなくちゃならないの?お金持ちの家とか、遺産相続とかで血が繋がっている家族同士、醜い争いをしているし、特に王族が王位を狙って一番醜い争いをしているじゃない。”獅子戦役”とかそうだし、公爵さんだって王位継承は絶対にお姫様に渡す気はないって、自分と血が繋がっているお姫様を嫌っているじゃない。現に公爵さんはお姫様を次のリベール国王にしない為にもリシャール大佐のクーデターに加担したんでしょう?」
クローゼの疑問を聞いたレンは不愉快そうな表情で尋ね返した。
「そ、それは………」
「………………」
「中々痛い所をついてくるねえ。」
「”獅子戦役”まで知っているなんて、随分博識なのね。」
「というか遺産相続とか、どこで知ったのよ。」
レンの答えを聞いたクローゼは反論を封じられて辛そうな表情をし、金髪の青年は複雑そうな表情で黙り込み、オリビエは疲れた表情をし、アーシアは目を丸くし、エステルは呆れた表情で溜息を吐いた。
「え、えっと………それでお前ら、勝負はどうだったんだ?エルナンの話だと、ヨシュアの行方を知っていそうな奴と模擬戦をしたんだろう?」
重くなった空気を変える為にルークは気まずそうな表情でソフィに視線を向けた。
「あ、うん。模擬戦の勝敗自体はあたし達のボロ負けになりかけたけど、この人が加勢したお陰で何とか対抗できかけたから認めてもらえて、話してくれるそうよ。」
「エ、エステル達がたった一人に戦ってボロ負けになりかけ!?」
「あら。アーシアお姉さん達もいたのに負けかけたんだ。」
(この娘……ヴァンをも超えているかもしれんな……)
エステル達がたった一人に挑んで敗北した事にルークは驚き、レンは目を丸くし、ソフィの強さを感じ取っていたバダックは真剣な表情でソフィを見つめていた。
「つーか、今更だがお前、何者なんだ?」
「そ、そう言えば……あたしの事も知っていたようだけど……」
その時青年の正体を怪しがっていたアガットの言葉に青年が自分の事を知っていた事を思い出したエステルは青年を見つめ
「あ!お前は……!」
「フフ、君と会うのは”あの時”以来だね。」
青年を見て何かに気づいて驚いているルークに青年は微笑んだ。
「あら、お兄様の知り合いなのかしら?」
「あ〜、知り合いといえば知り合いなんだが……」
「フフ、彼とは縁があって一時的に共に行動をしたことがあるんだよ。――――自己紹介が遅れた。私の名はレイシス・フォン・アウスレーゼ。先のクーデターでは偉大なるアリシア祖母上と大切な妹のクローデ
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