外伝〜太陽の娘と混沌の聖女の邂逅〜後篇
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もお世話になっている事ですし、エステルさんの呼びたいように呼んで下さい。」
「えへへ……ありがとうございます。」
エステルの言葉に苦笑して溜息をついたペテレーネにエステルは恥ずかしそうに笑いながら答えた。
「それで、私に見てもらいたい魔術とはなんなのですか?」
「あ、はい。この魔術です……えい!」
エステルは未完成の魔術である”闇の息吹”をペテレーネに見せた。
「今のは”闇の息吹”ですね。……ただ少し不安定に見えましたが。」
「はい。この魔術は旅立つ前にようやく出来た魔術なんですが、どんなにがんばってもプリネ達みたいに安定した回復力がないんです……」
ペテレーネの言葉にエステルは肩を落とした。
「なるほど……わかりました。もし、よければ私が教えますが。」
「え!いいんですか!?」
ペテレーネ直々に教えて貰える事にエステルは驚いて尋ねた。
「ええ。といってもそんなに時間はかかりません。その魔術の基礎はすでにできかけているだけですから、後は正しい形に直すだけですからすぐに終わります。」
「本当ですか!?じゃあ、お願いします!」
「ええ。」
そしてエステルは長年憧れていたペテレーネから直々に今まで未完成であった回復魔術の事を教わり、ついに完成した。
「癒しの闇よ……闇の息吹!!……!やった!3回連続で安定した回復量になった!」
「フフ、おめでとう、エステルさん。」
魔術が完成した事に喜んでいるエステルをペテレーネは微笑ましそうにみて、祝福した。
「えへへ……ありがとうございます、聖女様。」
「フフ、私は少し助言しただけですよ。すぐに出来るようになったのはエステルさんの才能と努力の賜物です。……さて、私はそろそろ失礼しますね。」
「え……もう行っちゃうんですか……?」
もっとペテレーネと話したかったエステルは残念そうな表情で尋ねた。
「ええ。学園長にプリネがお世話になったお礼も言いに行かないといけませんし、それに私がこの学園にいる事がわかり、生徒達や教師の方々に無用な混乱を起こさせたくないんです。」
「そっか……いつか会いに行ってもいいですか?」
「ええ。気軽に来て貰って大丈夫です。………これからもプリネと仲良くして下さいね。」
「はい!」
「ありがとう。……エステルさんにアーライナのご加護を……」
エステルの身の安全をその場で祈ったペテレーネは旧校舎から去った。そしてエステルは旧校舎の入り口で待っているプリネの所に行った。
「おかえりなさい、エステルさん。お母様との会話はどうでしたか?」
「うん。言いたかった事も言えたし、満足
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