外伝〜太陽の娘と混沌の聖女の邂逅〜前篇
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、これで一件落着だね。」
(お父様……ありがとうございます……)
エステルとヨシュアは孤児院の再建の目処が立った事に安心し、プリネはこの場にいない尊敬する父に心の中で感謝した。
「な、なあ……。ロレントに行くってなんだよ?何がどうなっちゃってるわけ?」
「いいのです……。もう心配しなくても……。あなたたちには……本当に苦労をかけましたね……」
話を聞き、訳がわからなくなったクラムはテレサに尋ねたが、テレサは涙を流しながら気にする必要が無い事を諭した。その様子を見てクラムは戸惑いながら納得し、テレサが涙を流している理由を尋ねた。
「べ、別に苦労なんてしたつもりはないけど……。それよりも先生……どうして泣いてるのさぁ?」
「バカねぇ、クラムったら。そんなの嬉しいからに決まってるじゃない♪」
「えへへ……よかったね!先生、みんな!(みんな……元気でね……)」
(よかったね……みんな……これであたしとミントちゃんは心置きなくご主人様達と……)
訳がわからない様子のクラムにマリィは笑って答え、ミントやツーヤは孤児院が再建される可能性が出て来た事に安心し、心置きなくエステル達についていける事に安堵した。
「……それでは失礼します。みんな、帰りますよ。」
「「「「はーい!」」」」
「ママ、待ってるよ!行こう、ツーヤちゃん。」
「うん。……それではご主人様。ミントちゃんといっしょにご主人様がエステルさんと共に迎えに来てくれる日を待っています。」
「ええ、近い内、必ず迎えに行くわ。」
そしてテレサや孤児院の子供達は帰って行った。
「さて……そろそろ後片付けをしましょうか。」
「うん、そうね。」
ジルの言葉に頷いたエステルは早速動こうとした所、プリネに呼び止められた。
「あの……エステルさん、少しいいですか?」
「?どうしたの、プリネ。」
「エステルさんにぜひ会って欲しい方がいるんですが、少しだけ時間を貰ってもいいでしょうか?」
「いいけど……片づけが終わってからじゃ、ダメなの?」
プリネの言葉に首を傾げたエステルは尋ねた。
「すみません……何分多忙な方でして、あまり遅くまではいられないんです。」
「う〜ん……ねえ、みんな。あたしとプリネ、少しだけ片づけを抜けてもいいかな?」
「ええ、いいわよ。何たってあんた達のお陰で劇が成功したんだから。」
「ありがとう、ジル。じゃあ、ちょっと行って来るね!」
そしてエステルはプリネと共に一端、講堂を出た………
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