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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
外伝〜白き翼と闇王〜後篇
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背中を見続けたティアにとって、リウイは理想の男性であったので、ほかの男性に心が動かない事にティアは男として完璧すぎる父親を心の中で弱冠恨んだ。ティアの様子にリウイは不思議に思ったが、ある気配に気づきティアの様子を頭の片隅に追いやり、気配が感じられた方向に向かって静かに問いかけた。



「………そこで聞き耳を立てているのは誰だ?入口の前にいるのはわかっている。大人しく出てくるがいい。」

リウイの言葉に全員旧校舎の入り口に注目した。すると入口のドアはゆっくり開けられ、そこには緊張したように見える表情のクロ―ゼがいた。

「クロ―ゼさん……どうしてここに……」

クロ―ゼを見たプリネは驚いて、クロ―ゼに問いかけた。

「……リウイ陛下にお話があって、リウイ陛下のご息女であるプリネさんにリウイ陛下に御取次頂けるよう頼むために、探していたんですが……その必要はなかったようです。」

「……その言い方ですと最初に会った時から、私の本当の身分を知っていらっしゃったようですね……何者ですか、あなたは。」

クロ―ゼの言動から自分がメンフィル皇女である事を知っている風に聞こえたプリネは警戒した表情で尋ねた。

「……そう警戒してやるな、プリネ。相手はこの世界で唯一同盟を結んでいる国の姫だぞ。」

「え……!?」

リウイの言葉にプリネは驚いた表情をした。

「……同盟国の姫………思い出したぞ!お主、リベールの姫ーークローディア姫ではないか!」

一方リウイの言葉でクローゼの本当の正体を思い出したリフィアは声を上げた。

「アリシア女王陛下の孫娘、クローディア・フォン・アウスレーゼ王女……!まさか、クロ―ゼさんがそうだったなんて……」

「クロ―ゼさんがリベールの王女様……」

クロ―ゼの正式な名前を言いながら、プリネは驚き、ツーヤは呆然とした。



「ふう……リフィア、お前も皇族の一人なら同盟国の姫の顔ぐらい覚えておけ。」

「む……仕方なかろう。余とクローディア姫が会ったのは一回限りだし、あの時はクローディア姫は幼かったからな。……ふむ、それにしてはマノリアで会った時、なぜ名乗り出なかった?会った事もないプリネを知っていた所を見ると、余の事も当然覚えていそうなのにな。」

「あの時は名乗りでなくてすみません……今はクローゼ・リンツという一人の学生でありたかったので、王女である事は隠しておきたかったのです。」

リフィアに問いかけられたクロ―ゼは辛そうな表情で答えた。

「ふむ……その気持ちはわからなくはないな。かく言う余達も偽名を語っていた事だし、正体を隠していた件に関しては双方気にしないほうがいいだろう。それでリウイに何の用だ?」

「それは……
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