外伝〜白き翼と闇王〜前篇
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
王様!って感じがしたもの。」
「2対1という普通なら不利な状況なのに、加えて相手が王室親衛隊員達だったのに余裕であしらっていたのを見て、あの時はマジで驚いたぜ……」
エステルとハンスはリウイの事に関してそれぞれ感想を言った。
「………リウイ皇帝陛下の武は”大陸最強”とまで称されるほどの強さだそうですから、いくら王室親衛隊といえども、敵わないでしょう。」
「た、大陸最強〜!?それって誰も勝てないって事じゃない!あれ?(ねえねえ、ヨシュア。)」
リウイの評価にエステルは驚いた後、ヨシュアに小声で話しかけた。
(何?エステル。)
(さっきの男性がもしかしてプリネのお父さんだったのかな?)
(もしかしなくてもそうだよ。ついでに君が憧れている”闇の聖女”さんの夫でもあるよ。)
エステルの鈍感さにヨシュアは呆れた後、答えた。
(聖女様の………でも、凄く若く見えたわよね?あたし達のちょっと上程度にしか見えなかったし。それに確か、リフィアのお祖父ちゃんなのよね?全然、そうは見えなかったわ……)
(そうだね。あれほどの腕を持っている人が直に教えたら誰だって強くなるだろうね。プリネがいい例だよ。)
(そうね………)
エステルは年齢に合わない強さのプリネの事を思って、ヨシュアの言葉に頷いた。
「……それにしても、今回の件が問題にならないといいんだがな。」
「へ?それってどういう事??」
ハンスの言葉にエステルは首を傾げた。
「酔っていたとはいえ、リベールの王族が親衛隊に命じて、メンフィル皇帝に剣を向けさせた事って大問題だと思うんだが……」
「あ〜……そっか。あの時、リウイ皇帝陛下が舞台に現れた時点で剣を引いて、観客達やリウイ皇帝陛下に謝れば大丈夫だったと思うんだけど、そのまま戦闘に突入しちゃったもんねぇ……」
「………………」
意味がわかっていないエステルにハンスは説明した。ハンスの説明にジルは横目で不安そうな表情をしているクローゼを一瞬見た後、気不味そうな表情で答えた。
「最悪の予想だけど………良くて、同盟が解消………悪くて、今回の件が原因でメンフィルと戦争になる可能性も出て来てるよね…………」
「そ、そんな!?」
ヨシュアの予想にエステルは悲痛な表情で声を上げた。
「あくまで予想だよ、エステル。リウイ皇帝陛下はアリシア女王陛下のような人格者であるらしいから、今回の件ぐらいでそこまで発展しないと思うよ?」
「で、でも…………」
ヨシュアに諭されたエステルだったが、まだ不安そうな表情をした。そしてずっと黙って聞いていたクロ―ゼが決意を持った表情で口を開いた。
「あの……私、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ