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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第44話
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ね?さすがにお父様が何を考えて今の模擬戦をさせたのかは私にもわかりません。」
「陛下の事を一番良くわかっているのはイリーナさんぐらいですから……」
プリネとツーヤはそれぞれ苦笑していた。
「ま、色々あったけど模擬戦はこれで終わり。T組の協力に感謝するわ。あと、自習中だからといって勝手に教室から出ないように。―――そちらの子達も。教室で課題をしてらっしゃい。じゃないと、”英雄王”が理事としてまた指導をしに来るかもしれないわよ〜?」
「もう……お父様を何だと思っているんですか。」
サラ教官は口元に笑みを浮かべて自分達から離れた場所で見ていたフェリスと貴族女子を見つめ、サラ教官の発言を聞いたプリネは呆れ
「は、はいっ!」
「し、失礼しました……!」
フェリス達は逃げるようにその場から去って行った。
「あと、明日の武術訓練は今日の模擬戦とさっきの模擬戦の反省にするわ。どこがマズったのかみっちり教えてあげるから自分達なりに考えてきなさい。」
「りょ、了解した……!し、失礼する……!」
そしてサラ教官の指示を聞いたリウイとエリゼの睨みによる恐怖が未だ残っていて、一刻もその場から離れたかったパトリックは逃げるように去り
「パ、パトリックさん……!」
「ま、待ってください……!」
貴族男子達もパトリックを追うように慌てた様子でその場から去って行った。
「は〜……どうなるかと思ったけど。」
「まったく、これだから貴族というのは……」
パトリック達が去るとエリオットは安堵の溜息を吐き、マキアスは呆れ
「フン、あれと一緒にするな。」
「それにパトリックさん達も充分罰を受けましたよ……」
マキアスの言葉を聞いたユーシスは鼻を鳴らし、ツーヤは苦笑し
「フッ、”英雄王”に睨まれる等教官の怒りを買う事よりも効果はあるだろうな。」
「何でそこであたしを見るのかしら?」
静かな笑みを浮かべるレーヴェに視線を向けられたサラ教官は顔に青筋を立ててレーヴェを睨んだ。
「ありがとう、ガイウス。何というか……色々と助けられたよ。」
「……?礼を言われることか?まあ、お前の役に立ったとしたら何よりだ。」
リィンにお礼を言われたガイウスが不思議そうな表情をした後頷いたその時サラ教官が手を叩いて自分に注目させた。
「今回の実技テストは以上。それじゃ、さっそく今月の”実習地”を発表するわよ。」
「そ、そうでしたね……」
「今月はどこかな。」
「さ、受け取ってちょうだい。」
そしてサラ教官はリィン達に”特別実習”のメンバー表を配った。
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