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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第3章〜鉄路を越えて 〜蒼穹の大地〜 第39話
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???」
(フフ、ご主人様に射止められた者同士としてかしら?)
疲れた表情で溜息を吐いたアリサの言葉を聞いたリィンは首を傾げ、ベルフェゴールは口元に笑みを浮かべて見つめていた。
「それで、中間試験の自信の方はどうなの?」
「そうだな……やれることはやったけど。ベストを尽くせたかといえばちょっと厳しいかもしれない。」
「ふふ、そっか。」
自分の質問に難しそうな表情で答えるリィンをアリサは微笑みながら見つめた。
「アリサも何気に頭が良いよな。入学試験も、委員長やマキアスの次くらいの成績じゃなかったか?」
「ううん、ユーシスの方がちょっと上だったわね。これでも地元じゃ、トップに近い成績だったんだけど……さすがに帝国は広いなって改めて実感しちゃった。」
リィンの質問に首を横に振って答えたアリサは苦笑した。
「はは、そういうもんか。アリサは確か、ルーレ市の出身って言ってたよな。あの大都市のトップというのもかなり凄いと思うけど。」
「うーん、と言っても日曜学校での成績だから。それを言うならリィンの方が凄いじゃない。」
「俺?」
アリサの言葉を聞いたリィンは首を傾げ
「えっと、プリネ達から貴方達―――”シュバルツァー男爵家”の立場はある程度聞いているわ。」
「”シュバルツァー男爵家”の立場??」
「その……元敵国の貴族だから、忠誠の証として子供のリィン達が幼いのにメンフィル帝国に留学して、軍隊やメイド等何らかの形でメンフィル帝国に仕える事になったって。」
首を傾げているリィンにアリサは言い辛そうな表情で答えた。
「ああ、その事か……とは言っても、誰かに話すような程変わった生活じゃないし、待遇だって毎日朝食と夕食がついている宿屋をわざわざ用意してもらったし、宿自体も治安が行き届いている安全な場所にある綺麗な宿屋で居心地がよかった上宿代はメンフィル帝国が全額負担してくれたから、そんなに酷い生活じゃなかったし……俺達の世界ではおとぎ話の中でしか出てこないような種族もたくさんいる上、魔術もあるから妹は絵本の世界に来たみたいだって、結構喜んでいたよ。」
「そうなんだ。学校とかはどうしていたの?異世界には七耀教会がないから、日曜学校なんてないと思うのだけど……」
「学校はメンフィル帝国が経営している学校に通っていたよ。日曜学校と比べると少しだけ進んでいたから、追いつくのに最初は苦労したし、昼食付きで朝から昼すぎまで授業があったから、慣れない内は戸惑ったよ。」
「へえ……そんなに長い時間勉強する事も驚いたけど、昼食までついているんだ……」
リィンの説明を聞いたアリサは目を丸くした。
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