〜白き花のマドリガル〜中篇
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プリネやエステルとヨシュア、そして生徒達がお互い協力しあい、成功したせっかくの劇を穢しおって………!)
(……………あいつ、殺していい?お兄ちゃん……!)
(………落ち着いて下さい、お二人とも!民衆や生徒達の目の前で血の雨を降らすつもりですか!?)
(しかし、ティア殿……!このまま指を加えて観ている訳には……!)
観客達がざわめいている中、デュナンの行動に驚き、怒りを抱いたリフィアとエヴリーヌはそれぞれの武器を出して、いつでもデュナン達を攻撃できる態勢に構えたがティアに諌められた。
(………………ペテレーネ、ティア。お前達はリフィア達を抑えていろ。)
(え!?)
(何をなさるつもりですか、お父様!?)
リウイの言葉にペテレーネとティアは驚き、リウイが何を考えているのか尋ねた。
(………目には目を、歯には歯を……だ。何、殺したりはしない。王として少し灸を据えてやるだけだ。)
(あ、リウイ様!)
ペテレーネの驚きの声を背中に受けた後リウイは2階から飛び降り、愛剣をいつでも抜けるような態勢で気配を消して舞台へ走った。
「さあ、まずはあのユリウスとやらを痛い目にあわすがよい!」
「し、しかし……!」
「つべこべ言わずに行け!王族の命令に逆らう気か!?」
「く………(すまない、生徒達!命令に逆らえない自分達を存分に呪ってくれ!……申し訳御座いません、ユリア隊長!)ハッ!」
デュナンの命令に逆らえない親衛隊の一人が悔しそうな表情で鞘からレイピアを抜き、エステルに襲いかかった。
「くっ!何がなんだかわかんないけど、やってやるわ!」
「エステル!」
「エステルさん!」
(エステルさんをやらせはしません!)
レイピアを構えて迎撃の態勢に移ったエステルにヨシュアやクロ―ゼは役を忘れて叫び、プリネは競技用のレイピアを構えてエステルに襲いかかった親衛隊員を攻撃しようとしたその時
キン!
舞台に乱入したリウイが愛剣で親衛隊の攻撃を防いだ。
「な!?」
「え……」
リウイの登場に攻撃を防がれた親衛隊員は驚き、エステルはレイピアを構えたまま呆けた。
「フッ!」
「うわ!?」
リウイと剣を交えた親衛隊員は鍔迫り合いに負けて吹き飛ばされた。
(お、お父様!どうしてここに……!?)
父の背中を見たプリネは、一目でリウイとわかり、驚いた。
「………プリネ。舞台にいる生徒達全員を下がらせろ。」
驚いているプリネにリウイは静かに言った。
「(お父様………。………せめて、滅茶苦茶になった劇の雰囲気を戻さないと!………確か『剣
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