第47話
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放してください。」
「こ、このアマ……」
「こ、ここまでコケにされてはいそうですかって渡せるかっ!」
クロ―ゼの言葉に逆上したロッコとディンは叫んだ。その時
「……そこまでにしとけや。」
エステル達の背後から聞き覚えのある声がした。
「だ、誰だ!?」
「新手か!?」
エステル達以外の声に驚いたロッコ達は再び身構えた。そして声の主がエステル達とロッコ達の前に姿を現した。
「やれやれ、久々に来てみりゃ俺の声も忘れているとはな……」
「ア、アガットの兄貴!」
「き、来てたんスか……」
「………………………………」
声の主――アガットにディンやレイスは驚いた。驚いているロッコ達にアガットは無言で近付いた。
「ど、どうしてあんたが……。ていうか、こいつらの知り合いなの!?」
「……レイス…………」
エステルの疑問には答えずアガットは静かな口調でレイスを呼んだ。
「は、はい、なんでしょう?」
レイスはアガットの雰囲気に恐れながら答えた。するとアガットはレイスの腹に強烈な拳による一撃を叩きこんだ!」
「ふぎゃっ!」
「お前ら……。何やってんだ?女に絡むは、ガキを殴るは……。ちょっとタルみすぎじゃねえか?」
腹を抱えてうずくまるレイスを無視して、アガットはロッコ達を一瞥して言った。
「う、うるせえな!チームを抜けたアンタにいまさら指図されたく……」
「フン!」
「ぐぎゃっ!?」
アガットに反抗したロッコだったが、アガットは有無も言わさずロッコを殴った。殴られたロッコは悲鳴をあげて壁にぶつかり気絶した。
「……何か言ったか?」
ロッコを殴ったアガットは何もなかったのように言った。
「あ、兄貴、勘弁してくれ!ガキならほら、解放するからよ!」
自分もレイスやロッコのようになりたくないと思ったディンはクラムを解放した。
「クローゼ姉ちゃん!」
「よかった……。もう大丈夫だからね……」
解放されたクラムはクロ―ゼに駆け寄り、クロ―ゼはクラムを抱きとめて安心した。
「フン、最初からそうしときゃいいんだよ。」
「まったく乱暴なんだから……。第一、どうしてあんたがタイミングよく現れるわけ?」
「ジャンのやつに聞いただけだ。どこぞのヒヨッコどもが放火事件を捜査してるってな。さてと……」
エステルの疑問に答えたアガットはクラムの方に向いた。
「おい、坊主」
「な、なんだよ……?」
「1人で乗り込んで来るとはなかなか気合の入ったガキだ。だが少々、無茶しすぎたようだな。あんまり、おっ母さんに
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