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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第37話
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学院の方から昼過ぎに連絡が入ってね。それで急遽、飛行艇でこちらに戻って、バリアハート市内での騒ぎを聞きつけてここまでやってきたわけだ。君達の教官殿と共に。」
「え……」
ルーファスの説明を聞いたユーシスが呆けたその時
「ハイ。どうやらとんでもない体験をしたようね。お疲れ様、今後のいい経験になったでしょ?」
サラ教官がルーファスの背後から姿を現した。
「あ!」
「あの人は……!」
「サラさんだ〜!」
サラ教官の姿を見たエステルとヨシュア、ミントは明るい表情をし
「サラ教官……!?」
「どうしてここに……」
リィンは驚き、エマは呆けた表情でサラ教官を見つめた。
「事情は一通り聞かせてもらった。メンフィル帝国との交渉は私が引き受ける上、
卿
(
けい
)
らは今すぐこの場から撤退するがいい。負傷した兵達は無事な兵達の手を借りて市内の病院に送り届けろ。」
「し、しかし……」
ルーファスの指示に隊長は戸惑ったが
「父には話を通しておいたし、”アルバレア公爵家”としてもメンフィル帝国と争うつもりは毛頭ない。この上私……いや、”アルバレア公爵家”を陥れるつもりか……?」
「と、とんでもありません!―――全軍、撤収!負傷兵は市内の病院に送れ!」
「は……!」
「し、失礼します……!」
ルーファスに睨まれると表情を青褪めさせながら撤退の指示を出し、領邦軍はバリアハート方面へと撤退し始めた。
「サフィナお姉様、領邦軍も撤退して行くようだし、レン達も撤退させましょ。」
その様子を見ていたレンはサフィナに視線を向け
「ええ。――――全軍、撤収!要塞に帰還後はそれぞれの持ち場に戻れ!」
「ハッ!」
レンに視線を向けられたサフィナは頷いた後号令をかけ、メンフィル軍もケルディック方面へと撤退し始めた。
「あらら……意外にいい動きですね。」
領邦軍の動きを見ていたサラ教官は感心し
「まあ、領邦軍も日々の訓練は決して怠っていないからね。今回のような無用の戯れに活かされるべき練度ではないが。」
「……なるほど。」
ルーファスの説明を聞き、静かな表情で頷いた。そしてルーファスとサラ教官はサフィナとレンに近づいた。
「―――お初にお目にかかります。私の名はルーファス・アルバレア。アルバレア公爵家の長男です。以後、お見知り置きを。」
「メンフィル帝国軍竜騎士軍団団長にしてケルディックの”臨時領主”の一人、サフィナ・L・マーシルンです。」
「同じくケルディックの”臨時領主”の一人にして、メンフィル皇女レン・H・マーシルンよ。挨拶はこのくらいにして……
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