外伝〜巡回神父との再会〜
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の組織からもらったものだから、今でも使い続けているのよ。」
「!そうやったんですか。(元”星杯騎士”か……道理で”騎士団”にしか伝わっていない”法剣”を使っている訳やな。しかしルフィナ姉さんとまるっきり同じ戦闘スタイル――――法剣とボウガンを巧みに使う戦闘スタイルの見習いなんて、見かけた事ないで?しかも使っていた法術や技も、ぶっちゃけ”正騎士”レベルと言ってもおかしくないし。)……それでさっきの幽霊の話に戻すけど、ルーアン礼拝堂にも何人か相談に来とるらしい。ただ、テオドロ教区長によると普通の霊とは思えないそうや。」
アーシアの話を聞き、アーシアの過去を察したケビンはそれ以上追及するのを止め、エステル達にとって有益になるかもしれない情報を口にした。
「普通の霊じゃない……?」
「教会の教えでは、人が死んだ時、善なる魂は空に登るんだったな?」
「ええ、反対に罪を背負った魂は昏き煉獄に落とされるんですけど……たまに、その枠からはみ出てどちらにも行けん魂があるらしい。それがいわゆる『幽霊』やと教会では一般的に言われとりますわ。」
「なるほど……だけど今回の幽霊騒動はその”幽霊”じゃないのね?」
ケビンの説明を聞いて納得した様子で頷いたアーシアはケビンを見つめて尋ねた。
「ええ。普通の霊は、多くの場合何かに縛られていることが多い。場所だったり、人だったりしてな。やけど、今回の幽霊騒ぎにはどちらにもあてはまらん。せやから教区長さんもしきりに首をひねっとったで。」
「なるほど……今回の幽霊騒動で幽霊が目撃されている場所はバラバラだものね。」
「まあ、調査の参考にでもしたってや。ほな、オレは礼拝堂に戻るわ。またな〜、エステルちゃんたち。」
そしてケビンはエステル達から去って行った。
「うーん、助言はなかなか聖職者っぽかったけど……やっぱりどう見ても神父には見えない人ねぇ。」
(ふふ、まあそれを言ったらアインも同じだけどね……)
「ま、巡回神父なんて変わったヤツが多いからな。昔ラヴェンヌ村に来てたやつもけっこう変わった親父だったぜ。」
ケビンを見送りながら呟いたエステルの感想を聞いたアーシアは苦笑し、アガットは納得した様子で答えた。
「ふーん、そうなんだ。――あ、そう言えばアーシアさん。もしかしてケビンさんって、”星杯騎士”なの?」
「え?どうしてそう思ったのかしら?」
エステルの疑問を聞いたアーシアは目を丸くして尋ね
「だってケビンさん、元”星杯騎士”のアーシアさんと同じボウガンを使ったり、え〜と……”法術”だっけ?それを使ってあたし達の援護をしてくれたし。」
「う〜ん、私が騎士団にいた頃は見かけた事
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