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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第30話
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を青褪めさせた。
「―――これも”特別実習”の延長路線上にあるかもしれない。危険かもしれないが……俺達で何とかしてみないか?」
「……はい。さすがに放っておけません。」
「いいよ。」
リィンの提案にエマとフィーはそれぞれ頷いた。
「ありがとう。……突破口があるとすればまずはユーシスかツーヤさんだろう。特にユーシスは今回の逮捕だって絶対にあいつの本意じゃないはずだ。」
「ええ……間違いないと思います。多分……お父さんである”アルバレア公”の独断ですね。」
「でも、ユーシスともう一人マキアスを解放できる可能性があるツーヤは実家で動けなくされてるっぽい……昨日会ったユーシス兄は頼れないの?」
「ルーファスさんか。マキアスにも友好的だったし、力になってくれそうだけど……でも、帝都に行っているからいつ帰ってくるかわからない。この状況で頼るのは難しそうだ。」
「……了解。だったらもう、わたしたちで直接奪還するしかないと思う。」
リィンの話を聞いたフィーは頷いた後真剣な表情で物騒な提案をした。
「フィ、フィーちゃん……」
(まあ現状ではそれしかないでしょうね。」
「……直球だな。」
フィーの提案を聞いたエマは冷や汗をかき、ベルフェゴールとリィンは苦笑していた。
「考えてもみて。市内にある詰所ならまだ侵入できる余地はある。でも……もしマキアスが昨日の砦にでも移送されたら奪還の可能性は相当低くなるよ。」
「それは……よし―――腹をくくるか。」
フィーの説明を聞いたリィンは考え込んだ後決意の表情でフィーの提案に頷いた。
「……はい。マキアスさんを奪還するにしてもなるべく秘密裏がいいですね。あくまでこっそり侵入していつの間にかいなくなっている……そんな形なら、元々冤罪ですし、強く出られないのではないかと。」
「そうだな……領邦軍は面子を重んじるらしいし。バリアハートから脱出できれば何とか追及をかわせるかもしれない。」
そしてエマの推測にリィンが頷いたその時
「―――だったら、あたし達もその脱出作戦、手伝うわ。あたし達なら、その捕まった人をこっそり助けられるかもしれないルートをしっているし。」
「え……」
栗色の髪の娘がリィン達に近づき、娘の傍には黒髪の青年と銀髪の娘がいた。
「…………!」
銀髪の娘が無意識にさらけ出している霊圧を感じたエマは真剣な表情になり
(あら?あの銀髪の娘……気配からして”天使”ね。何でこんな町中に………しかも異世界にいるのかしら?)
ベルフェゴールは首を傾げて銀髪の娘を見つめていた。
「え、えっと、貴女達は…
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