第33話
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似ていると驚いただけだ。髪の色が同じであったら、”あいつ”と顔見知りの俺でも見分けが難しいだろう。』って。クーデター事件以降姿を消したロランス少尉は”身喰らう蛇”に所属している可能性が非常に高いでしょう?だったら、答えは簡単よ。」
「………………………」
「そ、それよりレン。お前………」
レンの説明を聞いたフレンは真剣な表情で黙り込み、レンが自分達と血縁関係ではない事にとっくに気付いている事に気付いたルークは気まずそうな表情で言葉を濁しながらレンを見つめた。
「うふふ、”本当の家族”に”血が繋がっている事は関係ない”じゃない。実際、パパとママは血が繋がっている娘であるエステルと差別する事なく親として平等にレン達に接してくれているし、エステルだってレンやお兄様が実の兄妹でない事を最初から知っていながらも”家族”として接してくれているから大した問題じゃないわ。」
「………そうだな。」
「それより万が一そのユウナ、か?そいつが”結社”の一員としてリベールに現れたらどうするつもりなんだ?」
レンの答えを聞いたルークは頷き、ある事が気になったフレンは真剣な表情で尋ねた。
「別に。今更血縁者が現れた所でレンを捨てた”偽物の家族”なんて”どうでもいい”けど、レンの”幸せ”を壊そうとするのなら、”容赦しない”わ。例え相手が実の妹であろうと”犯罪者”に情けなんてかける必要は一切ないから徹底的に叩き潰すつもりよ。」
「レン、お前………」
「…………………」
殺気を纏わせて冷たい目をするレンを見たルークは驚いた後複雑そうな表情をし、フレンは目を伏せて重々しい様子を纏って黙り込んでいた。その後着陸のアナウンスが入り、ルーク達は席に戻った。
本日は飛行船公社をご利用頂き、まことにありがとうございました。ロレントでお降りになるお客様はお忘れ物がないかご確認―――きゃっ。
アナウンスの声が異変を感じたその時、飛行船は何かのモヤに包まれた。
「な、なんだこれは?」
「わあ……真っ白ね。」
「雲の中に入ったにしちゃ、高度が低すぎねえか?」
「もしかして霧でしょうか?シェラ先輩、ルーク先輩、それにレンちゃん。ロレント市はこういう事はよくあるんですか?」
突如飛行船を覆ったモヤにルークは驚き、レンは目を丸くし、フレンは首を傾げ、アネラスはシェラザード達に尋ねた。
「いえ、今までこんな濃霧にはなった事はないわ。」
「ああ。俺も初めてだぜ。」
「レンもよ。」
初めての出来事に長年ロレントに住んでいる者達が戸惑っていたその時、アナウンスが入った。
……皆様。どうぞ落ち着いて下さい。管制塔から
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