第33話
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むかもしれませんが……私は”一度死に”、グラハム卿はその瞬間をその目で見ているのですから、”ルフィナ・アルジェントが生きて正体を隠している事は絶対に想像できない”……この事実がある限り、私がグラハム卿と顔を会わせても大した問題ではありません。
……貴女がそう決めたのなら、僕からはこれ以上何も言いません。正体に感付かれない事を祈っています。
「……………確かにそうかもしれないわね。」
アガットの推測を聞いたアーシアは数ヵ月前イオンと出会った時に言われた話を思い出して複雑そうな表情で頷いた。その後着陸のアナウンスが入り、エステル達が席に着くと飛行船はルーアン市の空港に着陸し、エステル達はルーアン市のギルドに向かった。
一方その頃、ロレントに向かう定期船に乗っているルーク達も外に出て景色を見つめていた。
〜同時刻・リベール上空・定期船セシリア号〜
「それにしてもまさかレンまで、あたし達と一緒に動く事になるとはねえ。まあ、あんたの実力じゃ、当然か。何でもル=ロックルの訓練の最後で行われる恒例の”アレ”を途中で見破ったんだって?」
一方その頃ルーク達と共に外で景色を見つめていたシェラザードはレンに視線を向け
「マジでか!?俺は最後まで騙されたままだったぜ。」
「というか普通はみんな騙されますよねぇ?」
「まあ、話を聞いた感じ、危機的状況だからまさか”芝居”だなんて普通思わないな。」
驚いているルークに同意するようにアネラスとフレンは苦笑し
「うふふ、レン達の時はたまたまわかりやすいヒントがいっぱいあったから、わかっただけよ。」
「アハハ………そんなわかりやすいヒントがあったにも関わらず、わからなかったなんて、先輩遊撃士として恥ずかしいな〜。」
レンは小悪魔な笑みを浮かべて答え、レンと共に訓練を受けていたアネラスは冷や汗をかいて苦笑していた。
「あんたの場合、その言葉通りになっているから洒落になっていないから笑えないのよね……まあ、これからよろしくね。」
「いっしょに頑張ろうね、レンちゃん!」
「ええ。」
武術の腕なら自分が上であるにも関わらずレンは二人の先輩女性遊撃士の言葉に微笑みながら頷いた。
「それじゃあたしは先に席に戻っているわ。」
「あ、私は喉が渇いたから船内で売っているジュースでも買いに行って、そのまま席に戻ってますね。」
「ああ。」
そしてシェラザードとアネラスはその場から去って行った。
「さてと……これでお前達に”あの事”を話せるな。」
二人が去るとフレンは真剣な表情でルークとレンを見つめ
「”あの事”??」
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