外伝〜動き始めた運命〜後篇
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因”になるかもしれない私がヨシュアの記憶が蘇るまで会わないと希望しましたし……何よりイオン様が起こした”奇蹟”―――”聖痕”の力でこうしてこの世に蘇らせてもらったのですから、今でもとても感謝しています。」
「カリンの言う通り、です。”ハーメル”の事を知り、イオン様とアリエッタが、墓参りに来た時に、イオン様、カリンを蘇らせた、ですから。」
「フフ、あの時貴女を蘇らせる事ができたのはこの世に強い未練を持ちながらも清浄な魂を保ち、この場所に留まり続けた貴女自身だからできた事ですよ。あのような”奇蹟”は今後2度と起こせないでしょうね。」
恐縮するカリンの様子とアリエッタの言葉を聞いたイオンは微笑みながらカリンを見つめた。
「………姿を消したヨシュアや”結社”にいるレーヴェはこれからどこで何をするのでしょう………?」
「―――ケビンが手に入れた情報によると記憶が戻った彼は自分を操っていた人物――――”白面”の”計画”を阻止する為に姿を消したとの事ですから、恐らくリベールのどこかで活動しているのでしょう。」
「更に”剣帝”が情報部にいた所を考えると、”剣帝”も、再びリベールに姿を現す可能性は高い、です。」
「じゃあヨシュアとレーヴェは……!」
イオンとアリエッタの推測を聞いたカリンは真剣な表情で二人を見つめた。
「ええ、二人とも必ずリベールに現れるでしょう。―――行きましょう、”身喰らう蛇”の者達が集いし混迷の大地―――リベールへ。」
そしてイオン達もそれぞれの目的の為にリベールへと向かった。
〜王都グランセル・封印区画・最下層〜
かつてのクーデター事件の最終決戦となった封印区画。そこにクーデター事件解決の功労者の一人であり、クーデター事件解決を機に中尉から大尉に昇格したユリア大尉が先頭に立って、ケビンを案内していた。
「ふ〜、それにしてもほんまゴツイとこですねぇ。いい加減、足が疲れましたわ。」
「ふふ、安心するといい。ここが『封印区画』の最下層だ。」
「わお、ホンマですか!?は〜、あと半分とか言われたらどないしようかと思いましたよ。」
ユリア大尉の話を聞いたケビンは最下層に来るまでの道のりの長さを思い出し、それも終わる事に喜んだ。
「フッ、ご謙遜を。神父殿が、あのアリエッタ殿のように聖職者にしてはかなり鍛えてあるのはお見通しだ。そうでないと君達の役目はなかなか務まらないだろうからね。」
「あいた、かなわんなぁ。まーええですわ。と言ってもアリエッタさんみたいな大先輩と比べたら新米のオレなんて、まだまだですわ。リベール王家とウチのところは昔から縁が深いみたいですし。そや、大尉さん。例の市
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