第46話
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。」
「あの………僕からも提案があります。」
「ほう?一体それはなんだね?」
ギルバートの言葉に首を傾げたダルモアは続きを促した。
「その前にお聞きしたいのですが……こちらに来る際、下で子供たちと談笑しているイーリュンのシスターを見たんですが……もしかして院長がお呼びになったのですか?」
「はい。子供達の傷が深かったので宿屋の主人にお願いして呼んでもらったのです。」
「そうですか。……僕の提案なんですが下にいるイーリュンの方に頼ってみてはいかがでしょう?」
「ほう、何故だね?」
ギルバートの提案にダルモアは不思議に思い続きを促した。
「人から話伝手で聞いた事なんですが……イーリュン教はメンフィル帝国からの援助を受けてさまざまな街で孤児院を経営していると聞きます。ですから再建の目処が建つまでそちらでお世話になったらいかがですか?孤児院には護衛として精強なメンフィル軍の兵士が門番として守っていると聞きますし、孤児院の周辺もメンフィル帝国兵がよく巡回している上子供達の教育もしていて、成長した子供達の希望があれば仕事を紹介してくれ、またその仕事に合った勉強を子供の頃から教育してくれると聞きます。防犯や子供達の未来を考えたらこれほど環境が整っている孤児院はほかにはないと思いますよ?」
「ふむ……先ほどさまざまな街にあると言ったがリベールにもあるのかね?」
「はい。メンフィル大使館があるロレント市にもあります。特にあそこはあの”闇の聖女”もたまに顔を出して子供達のお世話をしてくれるそうですよ。それになんたってあのメンフィル大使――リウイ・マーシルン皇帝陛下がいる街ですから、いざという時は10年前の”百日戦役”のようにメンフィル軍が守ってくれると思います。」
「そうか……そう言えば遊撃士の諸君はロレントから来たと言っていたね。実際どうなのだい?」
ギルバートの言葉に頷いたダルモアはエステルやヨシュアに尋ねた。
「え〜と……そうね、秘書さんの言っている事は大体合っているわよ。日曜学校に通っていた時イーリュンの孤児院に住んでいる知り合いとかに聞いたけど、孤児院に務めている人達はみんな優しくて食事も美味しいし、将来に向けての勉強もさせてくれて楽しいって言ってたわ。もちろん遊ぶ時間も一杯あるそうよ。王国軍の兵士になりたいって言ってた男の子も毎週決まった日にメンフィル軍の兵士に稽古をつけてもらえてるって嬉しそうに話していたわ。……今考えるとメンフィルって太っ腹よね。他国の軍の兵士になりたいって言ってる子供の面倒を見てくれるんだから。」
「それとロレント市内をメンフィル軍の兵士や闇夜の眷属の人達が見回りなのかよくロレントで見かけました。……普通同盟国とはいえ他国の
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