第28話
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ない地名にエステルは首を傾げた。
「レマン自治州にある遊撃士協会が所有している訓練場だ。宿舎の周りには、様々な種類の本格的な訓練施設が用意されている。遺跡探索技術、レンジャー技術、サバイバル技術、対テロ技術……。実戦レベルの訓練を行うのにもっとも適した場所と言えるな。」
「まあ……遊撃士協会にそんな凄い施設があるのね……」
「お兄様やシェラお姉さんもそこで訓練した事があるのかしら?」
カシウスの説明を聞いたレナは目を丸くし、興味を持ったレンはルーク達に視線を向け
「ええ、数年前にだけどね。」
「結構キツイ訓練だったし、最後なんかマジで驚かされたぜ。」
シェラザードは頷き、ルークは苦笑していた。
「そんな場所があるんだ……。でも、自治州ってことはその訓練場、外国にあるのよね?あたし……今、リベールを離れるわけには……」
「外国とはいっても国際定期船を使えば1日よ。訓練期間は、そうね……。1ヶ月もあれば一通り終わるわ。その間、何か情報が入ったらすぐに連絡できるように手配する。それならどう?」
リベールから離れる事やヨシュアを探せない事によって表情を不安そうにしているエステルを安心させるかのようにシェラザードは条件を出した。
「………………………………」
「まあ、勧めはするが決めるのはあくまでお前だ。よく考えてみるといい。」
話を聞き、考え込んでいるエステルにカシウスが助言したその時
「……ううん、もう決めた。あたし、訓練を受けてみる。」
「あら。」
エステルは僅か数秒で決意し、エステルの決意を聞いたレンは目を丸くした。
「あらま………」
「お、おい、エステル。少しは考えたんだよな?」
「ふむ、思い切りがいい。どうやら自分でも思うところがあるらしいな?」
エステルが出した答えの早さにシェラザードは驚き、ルークは不安そうな表情をし、カシウスは理由を尋ねた。
「うん……まあね。考えてみれば、あたしってヨシュアに頼りきりだった。何か事件が起こったときはいつもヨシュアが導いてくれた。でも、これからは自分の判断が頼りなんだよね。だからあたし……その訓練場で自分を鍛えてみる。」
「フフ、頑張ってね、エステル。」
エステルの答えを聞いたレナは微笑み
「うふふ、やっぱり肝心な所はヨシュア任せだったのね。まあ、どうせそうだろうと思ったわ。正遊撃士になって、ようやく自覚してなによりね。」
「うっさいわね!」
余計な言葉を口にしたレンをエステルはジト目で睨んだが
「ま、そう言う事ならレンも付き合ってあげるわ。」
「へ……」
「レン?」
「あら。」
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