外伝〜幼き竜達〜
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洗っていたテレサは帰って来た2人の声に気付き、手を止めて身につけているエプロンに手をふいた後、2人に近づいた。
「はい、先生に言われた物を買って来たよ!」
ミントは嬉しそうな表情で買物籠をテレサに手渡した。
「ふふ、ありがとう。………うん、ちゃんとメモ通りの物を買って来たようね。そうそう、今日クロ―ゼが来てアップルパイを焼いてくれたわ。あなた達の分は残してテーブルの上に置いてあるわ。」
「本当!?クロ―ゼさんの焼いたアップルパイってすっごく甘くておいしいから、ミント、大好き!」
「2人とも帰ったらまず、手を洗いなさい。」
「はい。ミントちゃん、手を洗いに行こう。」
「うん!」
そして2人は手を洗って来た後、テーブルの傍にある椅子に座った。
「はい、アップルパイにハーブティーよ。」
「ありがとうございます、先生。」
「わーい♪クロ―ゼさんのアップルパイだ♪」
2人は皿にのっているアップルパイを美味しそうに食べた後、ハーブティーを飲んだ。
「あれ?」
「どうしたの、ミントちゃん?」
ハーブティーの入ったカップに口をつけたミントは呑むのをやめて、首を傾げた後集中した。いつもと違う様子の親友が気になりツーヤは声をかけた。
「このカップ……ママの香りがする!先生、もしかしてミントのママがここに来た!?」
ミントはカップについていた僅かな魔力に気付き、顔色を変えてテレサに尋ねた。ミントの持っていたカップは先ほどエステルが使っていたカップで、エステルがハーブティーを呑んだ際、エステルは無意識に微量な魔力を出していたのでその時、エステルの微量な魔力がカップに付着したのだ。
「ミントのお母さん……?いいえ、今日ここに来た女性のお客様はクロ―ゼと遊撃士のエステルさんですよ。」
ミントの言葉に首を傾げたテレサだったが、それらしき人物が思い当たらず今日孤児院に来た客の名前を告げた。
「エステルさん……」
一方テレサに告げられた客の名前をミントは忘れないように呟いた。
「ミントちゃん、もしかして………」
自分とミントしかわからないある事に察しがついたツーヤは驚いた表情になった。
「先生、そのエステルさんって人はどこにいるの!?ミント、会いたい!」
「……どうしたの、そんなに血相を変えて?いつも楽しそうにしているあなたらしくないわよ?」
「そのエステルさんって人、ミントのママの気がするの!ずっと待っていたママにミント、会いたいの!」
「エステルさんがミントのお母さん………?ミント、嘘をついてはいけませんよ。」
エステルを思い浮かべたが、ミントの親とは思えずテレサはミントを
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