第40話
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た衝撃波ーー捻糸棍でまた一匹仕留めたエステルは残りの敵の数を見て一息ついた。
「オン!」
「やばっ!」
そして油断しているエステルに隠れていた狼が襲いかかった。狼の奇襲に気付いたエステルは防御の態勢に入ろうとしたが
「やぁ!」
「ギャン!?」
(フン!)
「ガッ!…………」
守っていた女性が矢を放って狼を撃ち落とし、撃ち落とされた狼の喉にサエラブは鋭い牙で噛みつき絶命させた。
「ありがとう、サエラブ!それにそこの人も!」
(フン、真の強者は目の前の戦いだけでなく周囲にも気を配るものだ。まだまだ修行が足りん。)
「力がなくなって、山の主様達の加護がなくても矢を放つことぐらいはできます!どなたか知りませんが、援護させていただきます!」
エステル達の登場と活躍に勇気づけられた女性はよろよろと立ちあがり、足元の木の根から弓の形をつくり、魔力でできた矢をつがえてエステル達の援護する態勢に入って言った。
「よ〜し、ヨシュア達が来る前に終わらせちゃいましょ!」
そしてエステルとサエラブは助けた女性の弓矢による援護を受けて、お互いの背後を守りながら、エステルは棍で、サエラブは素早い動きで狼達を翻弄しながら牙や爪で倒した。
「はぁぁぁぁぁぁ!」
(滅せよ!)
エステルが放った旋風輪で傷を負った残りの狼達をサエラブは炎を纏って突進して倒した。
「チョロい、チョロい!」
ようやく戦闘が終了して、エステルは棍を自分の目の前で廻して勝利のセリフを言った後、武器をしまって女性の方を見た。
「あはは、助けるつもりが助けられちゃったね。」
「そんな!助けられたのは私のほうです!危ない所を助けていただき本当にありがとうございました!」
「えへへ……あれ?あなたの足、どうなっているの??木の根が絡み付いているようだけど……」
女性にお礼を言われたエステルは照れていたが、女性の足元を見て首を傾げて尋ねた。
「えっ、あ、その……(どうしよう……この子、この世界の人間のようだけど、木精を知って怖がらないかな……見たところ、幻獣もつれているから大丈夫かな……?)」
エステルに尋ねられた女性は戦闘が終了し安心したのか、本来の臆病な性格が出てエステルが自分の正体を知って怖がることを恐れておどおどした。
(……そ奴は人間ではない。森に住まう木の妖精――”ユイチリ”だ。)
「へ!?サエラブ、この人の事を知っているの!?」
サエラブの念話に驚いたエステルは聞き返した。
(我はこの者の事は知らぬ。……以前話していた我が友――ウィルに力を貸して共に戦っていた戦友の中で双子のユ
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