第40話
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
一生懸命嘆願した。
(……さっさと乗れ。急を要するのであろう?)
「いいの!?」
誇り高い性格のサエラブの以外な答えにエステルは頭を上げて驚いた。
(……以前の我なら断固断っていたところだが、今の我はある程度の事に関しては寛大になっているつもりだ。ただし、我の背に乗るのはお前かウィルしか許さないし、緊急時でない限りは乗せないからな。)
「うん、ありがとう!」
サエラブの念話に表情を明るくしたエステルは、サエラブの背に恐る恐る跨った。
「エステル!一人では危険だよ!僕達も……!」
「ヨシュア達は後から追いついてきて!あっちの方向よ、お願い!」
(承知!)
ヨシュアの制止の声を聞かず、エステルはサエラブに助けを求める声がした方向を指差した。エステルの指示に頷いたサエラブは背にエステルを乗せているにも関わらず大きく跳躍して、森の中に入って跳躍と走りを繰り返して助けを求める者を
見つけるために進んだ。
「「「「「「「「「グルルルルル…………」」」」」」」」
「ひっ……!」
自分を囲んだ狼達は唸り声を上げながら飛び掛かる態勢になった狼達を見て女性は悲鳴を上げた。
「ガウ!」
「いやぁっ!(死にたくない!誰でもいいから助けて!)」
そしてついに狼達の中の一匹が女性に飛び掛かった。女性はそれを見て悲鳴を上げて自分の人生はこれまでかと思った。
「はっ!」
「ギャン!?」
その時、サエラブに跨ったエステルが棍を震って女性に飛び掛かった狼を攻撃した。棍に当たった狼は頭に当たった棍による痛みに悲鳴を上げて吹っ飛ばされた。
「えっ……」
女性はエステルとサエラブの登場に驚いて声を出した。
「大丈夫!?怪我はない!?」
「は、はい。」
「よかった……ってこの狼達は関所の時の!まだ仲間がいたのね……よ〜し、サエラブ!一網打尽にするわよ!」
(ああ。………フン、こやつら狼の癖に人間の匂いが強くするな。さては人間にしつけられたな。……しつけられた狼等もはや犬と同等!この我が本物の”獣”の恐ろしさを見せてやろう!)
「行くわよ!」
エステルの掛け声を合図に戦闘が始まった!
「はぁぁ、せいっ!」
「ガウ!?」
エステルの持つ棍の技の中でも急所を狙い、敵の溜め攻撃を無効化するクラフト――金剛撃に命中した狼は断末魔を上げて倒され
(燃えよ!)
「「ウオオオオオン……!!」」
サエラブが口から連続で吐いた火の玉に当たって体中が燃えた狼は悲鳴を上げながら消滅した。
「せいっ!……ふう、後少しね。」
棍に力を込めて震い、その震いででき
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ