第40話
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に反してかなりの実力を持っているのだが、女性はリウイ達の世界――ディル・リフィーナに生息する精霊の一種のため、異世界では魔力が合わない上本来力を貸してくれるはずの大地に住まう精霊達も答えなかったため、自分の力のみで戦っていたのだ。
「「「ガウ!」」」
「くっ………降り注げ、大地の矢よ!………大地の援護射撃!!」
「「「ギャウ!?」」」
襲いかかった狼達を女性はエヴリーヌが得意とする弓技に似ているが唯一違うのは大地の魔力と闘気を合わせた大技を放ち狼達を倒した。
「あっ………力が……」
しかし力を使い尽くしたのか女性は跪いて立てなくなった。
「「「「「グルルルル………」」」」」
残った狼達は獲物が弱っているとわかり、いつでも飛び掛かる態勢になって唸った。
「ひっ……!誰か〜!助けて下さい!ご主人様〜!山の主様〜!」
絶体絶命になった女性は助けを求めるように大声で叫んだ。
〜マノリア間道〜
「あれ?」
「どうしたんだい、エステル?」
急に足を止めたエステルにヨシュアは不思議に思って尋ねた。
「うん……今、誰かが助けを求めているような気がしたんだけど……(なんだろう……この不思議な感覚、パズモと出会った時に似ている気がする……)」
「?助けを求める声なんて聞こえないけど……」
エステルの言葉を信じてヨシュアは耳を澄ませたが何も聞こえなかったので不思議に思った。
「待って下さい。………………!!どなたか、そこの森の中から助けを求めています!」
同じように耳を澄ませたプリネは近くの森の中から聞こえる助けを求める声を聞き、顔色を変えた。
「余も聞こえたぞ。……かなり窮地に陥っているようだ。すぐに助けに行ったほうがいい。」
「………あっちの方から聞こえたよ。」
プリネの答えにリフィアも頷き、エヴリーヌは声が聞こえた方向を指差した。
「え……」
自分以外は全員聞こえたことにヨシュアは驚いた。
「あっちね!………サエラブ!」
(……何用だ。)
そして驚いているヨシュアを気にせず、エステルは素早く助けを求める声の場所に行くために素早い動きをする幻獣――サエラブを呼んだ。
「お願い!助けを求めている人がいるの!あなたの背中に乗せて!」
(………お前と契約して最初の指示がよりにもよって、我の背に乗せろとはな………)
「あなたの契約主としてまだまだなあたしが誇り高いあなたに背中を乗せてなんてことを頼むなんてどうかしてると思うけど、お願い!助けを求めている人がいるの!」
不愉快そうに聞こえるサエラブの念話にエステルは頭を下げて、
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