第39話
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物音がした場所に向かったエステル達が見たのは狼の群れと戦っている兵士達であった。
〜ボース側関所前・深夜〜
「狼の群れ……!」
ヨシュアは兵士達と戦っている正体を見て驚いた。
「た、大変!早く加勢しなくちゃ!」
エステルは慌てて棍を出した。
「……犬のクセに気持ちよく眠っていたエヴリーヌを起こすなんてムカツクね。どんな鳴声を鳴かせてあげようかな……キャハッ♪」
一方エヴリーヌは凶悪な顔で物騒な事を言った後、虚空から弓を出した。
「……コラ、やめとけ。」
「エヴリーヌも武器をしまえ。余達の出番ではない。」
エステルとエヴリーヌが武器を出して狼の群れと戦おうとした時、アガットとリフィアが止めた。
「な、なんで止めるのよ!?あんた、それでも遊撃士なの!?」
「……なんで戦っちゃダメなの?リウイお兄ちゃん、いつも言ってるじゃない。『力ある者は力無き者にために使え。」って。」
アガットとリフィアの制止の声にエステルは怒り、エヴリーヌは不思議そうな表情をした。
「勘違いするんじゃねえ。関所を守るのは軍の仕事だ。ここの連中は錬度も高いからすぐに撃退できるだろうよ。余計なお節介ってモンだろうが。」
「アガットさんの言う通りです。エヴリーヌお姉様。彼らにも私達”闇夜の眷属”のように王国を守る兵士としての誇りを持っているのですから、それを無下にしてはいけません。」
「………………」
「そ、そんなこと……」
エヴリーヌはプリネの言葉を理解したのかつまらなさそうな表情で弓を虚空に戻したが、エステルは納得できない様子で呟いた。
「2人の言う通りだ!これは自分たちの仕事さ!」
「嬢ちゃんたちは中に入ってな!」
「で、でも……」
狼と戦っている隊長や副長が口々に手助けは無用であることを言ったが、エステルはまだ迷っていた時に突然警報がなった。
ジリリリリリ!!
「……ちいっ!」
警報にいち早く気付いたアガットは舌打ちをして、関所の奥へ向かって行った。
「ど、どうなってるの!?」
「エステル、反対側だ。ルーアン方面の出口でも何かが起こったらしい。」
「あ、あんですって〜!?」
そしてエステル達もアガットを追って行った。
〜ルーアン側関所前〜
そこには狼の群れに力尽きて跪いている兵士が襲われようとしていた。最初に狼の群れが現れたボース側に戦力を割いたため、ルーアン側では一人で狼の群れと戦っていたため、
数に圧されてしまったのだ。狼の群れから一匹兵士に向かって飛び掛かった時
「おらっ!」
ア
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