第2章〜白き花のマドリガル〜 第37話
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「えっと……うん。とりあえずなんであたしと契約したいのか聞いていい?」
(いいだろう。心して聞くがよい。)
そしてサエラブはエステル達に語った。サエラブは自分達”狐炎獣”を束ねる長”仙狐”が新たな世界の登場を、ほかの”仙狐”から聞き”仙狐”同士でその世界のことについて話し合い、自分達のような存在がその世界にいるか、またサエラブ達の長自身がどのような世界か知りたいために誇り高くあまり人間に友好的でない”狐炎獣”の中で唯一人間と交流をしたことがあり、一人の人間を友と認めたサエラブが選ばれ、ゼムリア大陸を調べるために来たことを語った。
「……それにしてもよく異世界の存在を知りましたね?一応異世界の存在は関係者以外機密扱いにしていたんですが……」
プリネはサエラブ達が異世界の存在を知ったことに驚いて尋ねた。
(我らには我らなりの情報の集め方があるとだけ言っておこう。)
「”狐炎獣”の情報の集め方やどうやって我が軍の監視の目を掻い潜ったか余も多少興味があるが今はそれどころではないな。それよりどうするのだ、エステル?」
「え!?う〜ん……ねえ、一つ聞いていいかな?なんであたしをあなたの契約者として認めてくれたの?あなた自身も言ってたけどあなた達ってあたし達より賢くて、すっごく誇り高い性格をしているんでしょ?なのになんで??」
リフィアに尋ねられたエステルは迷った後、なぜ自分がサエラブに選ばれたかを聞いた。
(……どこか”我が友”に似ているお前なら力を貸してやってもいいと直感で感じたのだ。それにどの道この世界の人間達の生活を知る必要がある。だったら魔族や精霊を怖がらず友人として扱い、共に戦うお前と契約し、大陸中を廻ったほうが効率がいい。お前と共に歩んでいるのなら人間達の目を気にする必要もないしな。お前は大陸中に散らばる”遊撃士”の一人なのだろう?)
「うん。……と言ってもまだ見習いだけどね。正遊撃士になったら他国でも仕事が出来るから今は修行中よ!」
(ならいい。それにあの赤毛の重剣士も言っていたがお前自身はまだまだだからな。)
「あ、あんですってー!なんでアガットが言ってたことを知っているのよ!?」
サエラブがアガットが言ってたことを出し、それに怒ったエステルは尋ねた。
(……崖の下で騒がしい会話をしていたからな。それで少々興味があったからお前達の会話を聞いていただけだ。)
「……もしかしてラヴィンヌ山道で一瞬だけ視線を感じたのはあなただったんですか?」
一方サエラブの説明を聞いてある事を思い出したヨシュアは尋ねた。
(そうだ。それにしてもあの時は驚いたぞ。この世界の人間が精霊と契約し、友人のように接していたことにな。それどころか”水竜”
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