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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第24話
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ろそろ終わりだ。諸君の宿が見えてきたぞ。」
そしてリィン達を乗せたリムジン車はホテルに到着した。
〜ホテル・エスメラルダ〜
「―――送っていただいてありがとうございました。」
「ホテルの手配まで……本当にお世話になります。」
「なに、気にすることはない。本来ならば今宵、饗応の席を用意したかったのだが……あいにくこれから、帝都に出向く用事が入ってね。」
「帝都へ……飛行船で行かれるのですか?」
ルーファスの話を聞いてある事が気になったユーシスは尋ねた。
「父上の名代でね。フフ、この兄がいないのがそれほどまでに寂しいのかな?」
「ふう……ご冗談を。」
ルーファスにからかわれ、呆れた表情で溜息を吐いたユーシスを見たリィン達はそれぞれ脱力し
「ハハ、無愛想な弟だがよろしくやって欲しい。―――女神の加護を。実習の成功を祈っているよ。」
脱力したリィン達を面白そうに見ていたルーファスは車に乗り込んでその場から去って行った。
「……ルーファス・アルバレア。貴族派きっての貴公子という噂は耳にしたことがあったが……」
「何と言うか………すごくできた方みたいですね。」
「ああ、下級貴族である父への配慮もしてくれたし。」
「それに平民のマキアスさん達に対しても丁寧な物言いで接していましたしね。」
「それにユーシス、なんだか弟っぽかった。」
ルーファスが去るとマキアスを筆頭にリィン達はそれぞれルーファスと出会った時の感想を言い合い
「……フン。妙なところを見られたな。しかしこのタイミングで兄上が不在になるとは……少々、誤算だったな。」
ユーシスは鼻を鳴らした後静かな表情で呟いた。
「え……?」
「どういうことだ?」
「……こちらの事だ。すぐにチェックインして実習の課題を始めるとしよう。」
リィンとマキアスの疑問に答える事無くユーシスはホテルの中へと入って行った。
「お、おい……?」
「とにかく荷物を置こうか。」
「そ、そうですね……こんな高級そうなホテル、気後れしちゃいますけど。」
「あたしもこんな高級ホテル、初めてですよ……」
「れっつごー。」
そしてユーシスに続くようにリィン達もホテルの中に入って行った。
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