第36話
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〜遊撃士協会・ボース支部〜
「――本当にご苦労さまでした。やっぱり、わたくしの目は間違っていなかったようですわね。みなさんだったら絶対に解決してくれると思いましたわ。」
軍に空賊や人質達の事を任せたエステル達はギルドに戻り報告し、ルグランから事件が解決したことを聞いたメイベルがリラを共につけて直接ギルドに出向いてエステル達に感謝し、褒め称えた。
「でも、軍に良い所を持っていかれちゃったしなぁ。解決したとはいえないかも……」
「そんなことはありませんわ。仮に、皆さんがいなかった場合、軍の突入も上手くいったかどうか。逆上した空賊たちに人質を傷つけられたかもしれませんから。」
「うむ、お前さんたちが潜入してアジトを制圧していたおかげじゃ。胸を張ってもいいと思うぞ。」
事件が自分達で解決できたかわからなく、納得しきれていないエステルにメイベルやルグランは褒めてフォローした。
「そ、そっかな……えへへ。」
2人に褒められたエステルは納得しきれてない表情から照れた表情になった。
「確かに人質は解放されて空賊たちも逮捕されたけど……。幾つかの謎が、解明されぬまま残ってしまったのが悔やまれるわね。」
「湖畔に現れた男たちと空賊の首領の奇妙な態度ですね。この事件、まだ裏があると考えた方がいいかもしれません。」
「まあ、そのあたりは王国軍に任せるしかなさそうじゃのう。連中の身柄を拘束された以上、こちらとしては調べようがない。」
同じようにいくつかの謎が残ったことに後悔しているシェラザードとヨシュアにルグランは気持ちを切り替えるように言った。
「とにかく、人質たちが全員無事に戻ってきただけでも幸いですわ。空賊逮捕のニュースのおかげで街にも活気が戻りつつあります。感謝の気持ちに、少しばかり報酬に色をつけさせて頂きました。」
「え、いいの?」
報酬を上乗せしたメイベルにエステルは驚いて尋ねた。
「ふふ、もちろんですわ。オリビエさんも……本当にありがとうございました。」
「フッ……『グラン=シャリネ』分の働きが出来たのであればいいがね。」
「ええ、お釣りが来るほどですわ。」
オリビエにもお礼を言ったメイベルはリフィア達の方にも向いて、感謝した。
「リフィア殿下達も他国の事件だというのにありがとうございました。殿下達のおかげで飛行制限も緩くされ、ボースの経済もなんとか立て直せました。」
「気にしなくてもよい。例え他国だろうが民はみな同じだ。それにリベールはメンフィルにとってこの世界では唯一の盟友。余達は友に力を少し貸しただけだ。それにリベールには色々と世話になった。このぐらいのことは当然だ。……だが、メイベル殿
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