第34話
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「がはは、なにが故郷だ!せっかく大金が入るのに今更あんなしみったれた土地を取り戻してどうするつもりだよ?ハッ、南のリゾートあたりで豪遊するに決まってるだろうが!」
「なん……だって……?」
高笑いで言うドルンの言葉にキールはうずくまったまま、信じられない表情でドルンを見た。
「それでミラが無くなったら、また飛行船を強奪すりゃあいい。それが、これからの『カプア空賊団』ってやつだぜ。ぐわーっはっはっはっ!!」
「ドルン兄……どうしちゃったの……?本当にどうしちゃったのさぁ!」
あまりにも変貌した兄にジョゼットは叫んだ。
「お取り込み中のところを悪いんだけどさぁ……兄妹ゲンカは後にしてくんない?」
そこにエステル達が武器を持って突入した。
「あ、あんたたち!?」
「遊撃士どもっ!?ど、どうしてこの場所に……」
エステル達の姿を見たジョゼットとキールは信じられない表情をした。
「フッ……薄情なこと言わないでくれ。キミたちがあの船で運んでくれたんじゃないか。」
「バ、バカな……何をふざけたこと言ってる……………………まさか。」
オリビエの言葉に最初は理解できなかったキールだったがある考えが浮かび、その考えを肯定するようにエステルが笑いながら続けた。
「琥珀の塔の前に飛行艇を泊めてたでしょ?スキを見て忍び込んで船倉に隠れてたってわけ。いわゆる密航ってやつね♪」
「ず、ずっこいぞ!この脳天気オンナっ!!」
「だ、誰が脳天気よ!この生意気ボクっ子!!」
ジョゼットの言葉にムッとしたエステルは言い返した。
「な、なんだと〜っ!?単純オンナ、暴力オンナ!」
言い返されたジョゼットも黙っていられず、言い返した。
「あ、あんですって〜!?」
「はいはい。口ゲンカはそのくらいで。……人質は解放したし他のメンバーも倒しました。残るは、あなたたちだけです。」
程度の低い口喧嘩に呆れたヨシュアは仲裁した後、遊撃士として宣言した。
「遊撃士協会の規定に基づき、あなたたちを逮捕・拘束するわ。逆らわない方が身のためよ。」
「うう……」
「くっ、くそー……」
シェラザードの言葉にキールとジョゼットは呻いた。
「キール、ジョゼット……。てめぇら、何やってやがる?」
「す、すまねぇ兄貴……」
「ゴメンなさい……」
ドルンの責めるような言葉に2人はすまなさそうな表情で謝った。
「ぐふふ、まあいい。大目に見といてやるよ。こいつらをブッ殺せば、それで済むわけだからなぁ。」
「あ、あんですって〜っ!?」
ドルンの物騒な発言にエステルは怒って叫んだ
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