第33話
[6/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
た。しばらく歩くとまた、話声が聞こえる部屋があった。
「また話し声が聞こえる。……突入してみようか?」
「迷ってられないわ、行くわよ!」
再びエステル達は武器を構えて部屋に突入し、部屋にいた空賊達を気絶させた後、奥の部屋に入った。そこにはリンデ号が行方不明になり、詳細が不明で空賊達に
人質にされていた飛行船の船長達や船客達がいた。
「みんな、無事!?」
「遊撃士協会の者よ。皆さんを救出しに来たわ。」
「ほ、ほんまか……ワイら、助かったんか!?」
部屋に入って来たエステル達が名乗り出た時、乗客の一人が期待したような目でエステル達を見た。
「見張りは片付けました。とりあえず安心してください。」
「ほ、本当か……!?」
「た、助かったの!?」
ヨシュアの言葉に人質達は半信半疑でありながらも、喜んだ。そして人質の中から船長らしき人物が名乗り出てエステル達にお礼を言った。
「私は、定期船の『リンデ号』の船長を務めるグラントという。本当にありがとう……何と礼を言ったらいいか。」
「……あれ?あれれ?」
「いないみたいだね……」
「どうかしたのかね?」
誰かを探しているように見えるエステルやヨシュアに船長は声をかけた。
「え、えっと……。人質のヒトって、これで全部?」
「ああ、その通りだが……。『リンデ号』に乗っていた乗客・乗員はこれで全部だよ」
戸惑いながら尋ねたエステルに船長はハッキリ答えた。
「うそ……」
グラントの答えを聞いたエステルは呆然とした。
「カシウス・ブライトという人が定期船に乗っていませんでしたか?遊撃士協会の人間なんですが……」
「カシウス・ブライト……?どこかで聞いたことがあるような。」
ヨシュアの言葉に船長は首を傾げて思い出そうとした。その時、一人の女性乗務員が思い出してグラントに言った。
「あ、あの船長……あのお客様じゃありませんか?離陸直前に船を降りられた……」
「ああ!そう言えばそんな人がいたな。」
乗務員の言葉にようやく思い出した船長は手をポンと打った。
「ど、どーゆうこと!?」
船長達の会話を聞いたエステルは慌てて聞いた。
「いや、ボースを離陸する直前に船を降りたお客さんがいたんだよ。王都から乗ってきた男性で確かに、そんな感じの名前だった。」
「あ、あんですってー!だ、だって乗客名簿には……」
「なにせ離陸直前の下船だったから、書類の手続きが間に合わなくてね。ロレント到着後に手続きするはずが空賊に襲撃されて、そのままなんだ。」
「……………………(パクパ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ