第32話
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琥珀の塔』ってロレントの『翡翠の塔』と同じような塔だったっけ?」
「『四輪の塔』と呼ばれている古代遺跡の1つだよ。」
エステルの素朴な疑問にヨシュアは簡単に説明した。
「みなさん……どうします?奇襲して制圧しますか?」
「そうね……。前に遭遇した時と較べて手下の人数が倍以上いるけど……(どうする……むこうの数は多少上だけど、以前戦った時のあいつらの戦力を考えると下っ端を率いている男や少女を除けば一人一人ほとんど素人に近かったし、加えてここにプリネさん達がいることや、
エステルやプリネさんの精霊や使い魔達を数に入れれば同等以上の数になる上、一瞬の制圧は可能……でも、下っ端達を捕まえてもあまり意味がないと思うのよね……)」
プリネに提案され、シェラザードはどうするか悩んだ。
「大丈夫だって。制圧できない数じゃないよ。」
「うむ。余がいるのだ!負けはない!!」
「キャハッ♪殺さないように手加減するのは面倒だけどエヴリーヌは遊べるなら、いつでもオッケーだよ♪」
シェラザードが悩んでいる所エステルやリフィア、エヴリーヌが意気込んでいたところ
「フッ……それはどうかと思うけどね」
いつのまにかオリビエが草陰から飛び出してきた。
「やあ、待たせてしまったね♪」
酔っぱらって寝込んでいたはずのオリビエは何事もなかったのように、いつもの調子のいい笑顔で言った。
「オ、オリビ……むぐ。」
(ふぅ……)
オリビエの姿を見て驚いたエステルが大声を出そうとしたが、傍にいたプリネが両手でエステルの口を塞いだので大声を出さずにすんだ。
「静かに……あいつらに気付かれるよ。」
「…………(コクコク)」
ヨシュアの言葉にプリネに口を塞がれたままのエステルは頷いた。それを見たプリネは安心して、エステルの口から手を離した。
「驚いたわね……。あの酔いつぶれた状態から、よくそこまで回復したもんだわ。」
「うむ、さすがの余も驚いたぞ。一体どんな方法をとったのだ?」
「フッ、任せてくれたまえ。胃の中のものをすべて戻して、冷たい水を頭からかぶってきた。」
シェラザードやリフィアの感心した声にオリビエは得意げに語った。
「あ、ありえない……」
「なんと言うか、執念ですね……」
オリビエが酔いから復活したやり方を聞いたエステルやヨシュアは呆れて溜息をついた。また、シェラザードやプリネ達も呆れや驚きなどの表情をオリビエに向けていた。エステル達の様子に気にせずオリビエは笑いながら話し続けた。
「こんな面白そうな事を見逃すわけにはいかないからね。ちょうど宿から出たところで街道に出るキミたちを見かけて、よう
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