外伝〜女王生誕祭、そして――〜
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………………………。……ヨシュア?」
笑顔で城への帰路を提案したヨシュアの雰囲気に違和感を感じたエステルは真剣な表情で呟いたが
「どうしたの、エステル。将来についての相談があるとか?」
「ち、違うってば!さっさとお城に戻りましょ!」
ヨシュアの言葉に気が散ってしまい、ヨシュアに雰囲気がおかしいことを尋ねるのを忘れていっしょに城へ向かった。
〜夜・グランセル城客室〜
「うーん……」
夕食後、エステルは部屋の中を考え込みながら何度もうろうろし、その様子を見ていた同室のシェラザードは不思議そうな表情で尋ね
「何よ、エステル。さっきからそわそわして。なにか気になることでもあるの?」
「う、うん……ねえ、シェラ姉……。食事の時……ヨシュア、変じゃなかった?」
尋ねられたエステルは真剣な表情で尋ね返した。
「???変なのはあんたの方でしょ。あの子はいつも通り落ち着いてたじゃないの。」
「それはそうなんだけど……」
言葉を返されたエステルは何かが脳裏の奥に引っ掛かってなんともいえない表情になった。
「ハッハーン。そっか、そういうことか。」
「な、なによいきなり……」
しかし口元に笑みを浮かべたシェラザードを見て、嫌な予感を感じ取ったエステルは警戒の表情をした。
「隠さない、隠さない♪そんな雰囲気はしたけど……。やっぱり自覚しちゃったわけね。ヨシュアのこと……好きになっちゃったんでしょ?」
「……うっ………………。レンも言ってたけど…………や、やっぱり分かっちゃう?」
「悪いけど、丸わかりよ。あんたが今おかしいと思っていないのはルークぐらいよ。でも、その様子じゃ、ヨシュアにはちゃんと伝わっていないみたいね。」
「うん……そうだと思う……。ヨシュアって、こういうこと昔からニブいところあったし……。ってあたしも人のこと言えないか。」
「ああもう、初々しいわねぇ。あの花よりダンゴだったエステルがよくぞここまで……。おねーさん、感激しちゃうわ!」
恋のカケラも感じさせなかった妹分の初恋にシェラザードは喜び、茶化した。
「……もうシェラ姉にはこんりんざい相談しない……」
一方茶化されたエステルはジト目でシェラザードを見て呟いた。
「ウソウソ。からかって悪かったわ。でも、そうね……。考えてみれば、あんたたちは思春期に入る前に出会ったのよね。なかなか、お互いの気持ちに気付かないのは仕方ないか……」
「そ、そういうものなのかな……。あたしは、旅をしてる最中にちょっとしたきっかけで意識して……。い、いちど、気になりだしたらどんどん意識するようになって……。ああもう
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