外伝〜女王生誕祭、そして――〜
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、こんなのあたしのキャラじゃないのに〜!」
「ふふ……。咲かない蕾はないってね。女の子はみんなそういうものよ。それこそあのレンだって、いつかは恋をするでしょうね。」
「シェラ姉……」
真面目に相談に乗ろうとするシェラザードの態度を見たエステルは感激した。
「あまり軽率なことは言うつもりはないんだけど……。覚悟が決まってるなら打ち明けた方がいいんじゃない?ふんきりがつかないのならちょっと占ってあげよっか?」
「ううん……。実はもう、覚悟が決まってるの。話を聞いてもらう約束もしたし。」
「そっか……。よし、それでこそあたしの妹分!ああもう!おねーさん、泣けてくるわっ!」
「それはもうええっちゅーねん。でも、ありがと、シェラ姉。なんだか少し勇気が出てきたわ。あたし、ちょっとヨシュアのところに行ってくるね。」
茶化しながらも自分に応援の言葉を送ったシェラザードに感謝したエステルは部屋から出て行った。
「……初恋かぁ……。うまく行くといいんだけどね……」
エステルが部屋を飛び出すのを見送った後、シェラザードは一枚のタロットカードを見て、複雑そうな表情で呟いた。
ルークと同室のヨシュアを呼び出す為にルークとヨシュアが泊まる部屋に顔を出したエステルだったが、そこにいたのはルークだけであった。
「あれ……ルーク兄だけ?」
「ん……?エステルか。ヨシュアはちょっと前にどこかに出かけちまったが………そう言えばヨシュアの奴、変な事を言って―――」
エステルの疑問にルークが答えかけたその時、聞き覚えのあるハーモニカの音が聞こえてきた。
「あ………」
「………どうやら言わなくてもいいようだな。」
「うん。ありがとうルーク兄。」
「別にいいさ。………ああ、言い忘れるところだった。レンは今夜、ティータといっしょに寝るそうだから、エステル達の部屋には戻って来ないから自分を待たなくてそのまま寝ていいって言ってたぞ。」
「ん、わかった。」
そしてエステルはハーモニカの音を頼りにヨシュアを探すために部屋を出て行った………
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