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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第2章〜 麗しき翡翠の都〜 第21話
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シスは鼻を鳴らして答えた後その場から去り

「先月の実習って、もしかして。」

「ああ……ケルディックでの領邦軍との揉め事についてだろう。」

ユーシスが助け舟を出した理由に心当たりがあるエリオットの言葉にリィンは頷いた。



「なるほど……実家の不始末のようなものか。お前達に改めて詫びたかったのかもしれないな。」

「へえ〜、あれがきっかけでアルバレア公爵家がメンフィル帝国にケルディック地方を贈与させられたのに詫びを入れたいなんて、凄い殊勝だよねぇ。」

「ああ………正直、恨まれているか嫌われていると思っていたんだがな。プリネさんの話だと、ユーシスがプリネさんにケルディックの件で謝罪してきたらしいからな……」

ガイウスの推測を聞いたエリオットは目を丸くし、リィンは複雑そうな表情で頷いた。

「…………………」

一方リィン達の会話を聞いていたマキアスはリィンを睨んだ後目を閉じて黙り込んでいた。


H・R――



〜1年”Z組”〜



「今日もお勤め、ゴクローさま。明日は”自由行動日”だから存分にリフレッシュするといいわ。ただし―――来週の水曜日には”実技テスト”があるんだけど。」

「はあ……そろそろかとは思ってましたけど。」

サラ教官の説明を聞いたアリサは疲れた表情で溜息を吐いた。



「えっと……次の”特別実習”に関する発表もあるんですか?」

「ああ。来週末に先月のようにそれぞれに実習地に行き、”依頼”を達成してもらう。各自その時に備えておくように。」

エマの質問にレーヴェは頷いて答えた。



「ふう……」

「……フン……」

特別実習や実技試験の事を思い浮かべたマキアスは溜息を吐き、ユーシスは鼻を鳴らし

「ふふ、楽しみではあるな。」

「次はどこに向かうのでしょうね。」

「後はどんな依頼が出るのかも楽しみですね。」

ラウラやプリネ、ツーヤはそれぞれ静かな笑みを浮かべていた。



「それと来月の半ばだけど……各種、高等教育授業の”中間試験”ってのもあるから。」

「そ、それもあったけ……」

「中間試験……めんどくさそうな響き。」

「日々の学習の成果が試されるというわけか。」

「ま、大変だとは思うけどせいぜい学業も頑張りなさい。あたしとレーヴェがハインリッヒ教頭にイヤミを言われない程度にね。」

サラ教官の発言はその場にいる全員を脱力させた。



「そっちですか……」

「その、わからない所を教えてくれたりとかは……?」

「あー、無理無理。そういうのは両方とも専門外だから。―――HRは以上。マキアス、挨拶して。
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