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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第2章〜 麗しき翡翠の都〜 第21話
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貴族生徒専用のサロンがあるっていう……」

「たかが外国の男爵とはいえ、貴族は貴族。”Z組”などという胡乱なクラスに所属してしまっている君だが……ハイアームズ家の人間たるこの僕が口を利いてやったらサロンの使用許可も下りるだろう。フフ、感謝したまえよ?」

自分の発言に驚いているリィン達を見つめながらパトリックは口元に笑みを浮かべて髪をかき上げた。



(自分がおだてられる事が大好きな典型的な三流上流貴族の情けない男ね〜。)

「ちょ、ちょっと待ってくれ。(困ったな……どう断ったものか。)」

パトリックの言動を聞いていたベルフェゴールは呆れ、リィンが返事に困っていたその時

「やれやれ……こんな場所で勧誘とは。」

ユーシスが呆れた様子でリィン達に近づき、ユーシスの声を聞いたパトリックは顔色を変えた。



「あ―――」

「ユーシス……」

「ユーシス・アルバレア……!」

「ハイアームズ家の三男殿は派閥ゴッコがお好きらしい。そういう話はまず最初に俺やプリネ、それにツーヤに声をかけるのが筋じゃないのか?」

ユーシスは自分を睨むパトリックを呆れた表情で見つめて尋ね

「くっ……君は好きでサロンに来ないだけだろう!?あれほど2年の先輩たちが熱心に誘っているにも関わらず!それにあのお二方は君と違って、時々だが応じてくれるぞ!」

尋ねられたパトリックは唇を噛みしめた後ユーシスを睨んだ。



「興味がないからな。それにあの二人の場合は、両国の関係修復の為に仕方なく付き合ってやっているだけだと思うが。現にあの二人は月に数回程度しか付き合っていないと聞いているが?」

「っ……もういい!シュバルツァー!とにかく考えておきたまえ!誰に付くのが、君の将来にとってプラスになるのかを……!」

ユーシスの指摘に舌打ちをしたパトリックは勝ち誇った笑みを浮かべてリィンを見つめて言ったが

「”メンフィル帝国貴族”が仕えるべき”メンフィル帝国皇族”が傍にいるにも関わらす他国の貴族に付けば、逆にマイナスになると思うがな。」

「…………」

ユーシスの言葉を聞いてユーシスをギロリと睨んだ後その場から去って行った。



「はあぁぁぁ〜っ………」

「随分、賑やかな男だったな。」

パトリックが去るとエリオットは疲れた表情で溜息を吐き、ガイウスは静かな表情で呟き

「ああ……どう断ったものか迷ったよ。―――ありがとう。ユーシス、助かった。」

リィンは安堵の溜息を吐いた後助け舟を出したユーシスに礼を言った。



「フン……お前を助けたわけじゃない。……ただ、先月の実習では迷惑をかけたみたいだからな。それだけだ。」

ユー
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