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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第20話
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「ふむ……呼吸を見るに本当に寝ているようだが。」

「そうですね……仮眠にしては熟睡していますし。」

ラウラとプリネは興味ありげな表情でサラ教官を見つめていた。



「どうやらB班の方が散々だったみたいだからな。そちらをフォローしつつ、1日でこっちに戻ってきたら疲れて当然かもしれないな。」

「そうですね……ケルディックとパルムを往復しているのですから、疲労もかなり溜まっているでしょうね。」

「なるほど……お疲れ様だったみたいね。」

「いつも飄々としてるからそんな風には見えないけど……」

「一応は、我らのことを気にかけてくれているようだな。」

リィンとプリネの推測を聞いたアリサは納得し、エリオットとラウラはサラ教官を見つめながらそれぞれサラ教官に感謝した。



「初めての”特別実習”……―――何を目的としているのか何となくわかってた気がする。」

「そうね。やっぱりARCUSのテストはあくまで目的の一つ……私達に色々な経験を積ませるのが目的なんでしょうね。」

「うん、知識でしか知らなかった帝国各地や住んでいる人達……それに今回みたいな問題について体験させるつもりじゃないかな?」

「うむ、その上で主体的に突発的な状況に対処する……そういった心構えが求められていたような気がする。」

(フフ、一体どこまで先を読んでいるのやら……相変わらず食えない方ですね。)

リィン達が特別実習について話し合っている中、プリネはある人物の事を思い浮かべて静かな笑みを浮かべた。



「ああ、そして状況を解決できる判断力や決断力……そういったものを養わせようとしているのかもしれない。」

「―――半分くらいはあたりね。」

そしてリィンが推測を口にしたその時サラ教官の声が聞こえ、声を聞いたリィン達が振り向くと既に目を覚ましたサラ教官がリィン達を見つめていた。



「サラ教官……」

「む……先程は完全に寝ている呼吸だったが。」

「ふふん、寝起きのスイッチは切り替えがいい方なのよね。―――君達の指摘どおり、現地の生の情報を知っておくことは軍の士官にとっても非常に有益よ。そして、いざ問題が起こった時に、命令がなくても動ける判断力と決断力、問題解決能力―――そうしたものを養わせるために”特別実習”は計画されているわ。」

「やっぱりそうなんですか……」

「うーん、士官学校にしては画期的なカリキュラムというか。」

サラ教官の説明を聞いたエリオットは納得し、アリサは戸惑い

「フフ、そう言う意味ではサラ教官が”Z組”の担任である事は適任ですね。」

プリネは微笑みながらサラ教官を見つめた。




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